高野孟
著者のコラム一覧
高野孟ジャーナリスト

1944年生まれ。「インサイダー」編集長、「ザ・ジャーナル」主幹。02年より早稲田大学客員教授。主な著書に「ジャーナリスティックな地図」(池上彰らと共著)、「沖縄に海兵隊は要らない!」、「いま、なぜ東アジア共同体なのか」(孫崎享らと共著」など。メルマガ「高野孟のザ・ジャーナル」を配信中。

「統計詐欺」に頼るしかなくなったアベノミクスの末路

公開日:  更新日:

 アベノミクスが完全に手詰まり状態に陥る中で、安倍晋三首相と黒田東彦日銀総裁は共謀して「経済がうまくいかないのは、GDPや消費などの統計が間違っているからだ」という究極の国民欺瞞キャンペーンに打って出ようとしている。

 地方創生・行政改革担当大臣になった山本幸三が就任直後の会見で、「政府統計が各省間でまったく調整が取れていない。その結果、日本のGDP統計はどこまで信用していいのか分からない」として、経済統計の整理・統合に乗り出す方針を明らかにしたのが、そののろしである。

 いくら各省にまたがる問題だとはいえ、行革担当大臣の仕事ではないだろうと誰もが思うが、大蔵官僚出身の山本はアベノミクスの仕掛け人のひとりで、「アベノミクスを成功させる会」の会長でもある。経済失政の責任を逃れようとして、最後に思いついたのがこれなのだ。

 確かに政府の経済統計にはいろいろ問題があることは周知で、民間からはとうに疑問が出されていたし、昨年秋には経済財政諮問会議の席上で、麻生太郎財務相が総務省の家計調査が実態を反映しておらず、経済産業省の商業動態統計と乖離が大きいと指摘。高市早苗総務相が色をなして反論するという一幕もあった。それを受けて、安倍側近の桜田義孝自民党行革推進本部長は5月に、「経済政策立案に際して“勘と経験と思い込み”に左右されがちであり、各種統計データの整備、分析について見直すべき」とする同本部としての提言を安倍に提出した。その黒幕は山本だったとされる。

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

最新の政治・社会記事

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    女が嫌いな女3位 伊藤綾子が暗示する“におわせメッセージ”

  2. 2

    突然の引退劇…貴乃花親方“お涙頂戴会見”のウソ八百<上>

  3. 3

    悪いのは告発女性? バナナ日村「淫行」同情論への違和感

  4. 4

    安倍首相が怯える 近畿財務局“森友キーマン”証人尋問Xデー

  5. 5

    ファン心配…築地「吉野家1号店」営業終了で店長はどこへ

  6. 6

    突然の引退劇…貴乃花親方“お涙頂戴会見”のウソ八百<下>

  7. 7

    メジャーGMも視察 加熱する菊池雄星争奪戦“禁じ手”の恐れ

  8. 8

    大坂なおみが目指すWTAファイナル “超VIP待遇”の仰天全貌

  9. 9

    スワロフスキー7500個「100万円ベビーカー」の乗り心地は

  10. 10

    「黄昏流星群」も フジドラマ放送前に打ち上げ続々のワケ

もっと見る