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高橋乗宣
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高橋乗宣エコノミスト

1940年広島生まれ。崇徳学園高から東京教育大(現・筑波大)に進学。1970年、同大大学院博士課程を修了。大学講師を経て、73年に三菱総合研究所に入社。主席研究員、参与、研究理事など景気予測チームの主査を長く務める。バブル崩壊後の長期デフレを的確に言い当てるなど、景気予測の実績は多数。三菱総研顧問となった2000年より明海大学大学院教授。01年から崇徳学園理事長。05年から10年まで相愛大学学長を務めた。

不言実行と口先だけ 「2人の黒田」の出処進退を思う

 同じ「黒田」でも、こうも違うのか。任期中での物価2%目標達成を断念した日銀の黒田東彦総裁と、25年ぶりのリーグ優勝で有終の美を飾った広島カープの黒田博樹投手のことだ。2人の黒田の隔たりの激しさには改めて驚かされる。

 黒田総裁が物価目標の達成見通しを後ろにずらしたのは、今回で実に5回目だ。就任直後の2013年4月には「2年程度を念頭にできるだけ早期に実現する」と宣言。15年4月には達成するはずが、何だかんだと引き延ばし、ついに「18年度ごろ」に先送り。「18年4月まで」という自身の任期内に目標を達成するのは、事実上困難であることを認めた。

 それでも黒田総裁は「石油価格の下落などで、欧米の中央銀行も予測を後ずれさせている」と主張したが、みっともない言い訳にしか聞こえない。「2年で達成」という公約を倍以上の「5年」に延ばすバンカーは世界に1人もいない。いや、いい大人が同じことをやれば信用を大きく失墜するのは間違いない。

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