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高橋乗宣
著者のコラム一覧
高橋乗宣エコノミスト

1940年広島生まれ。崇徳学園高から東京教育大(現・筑波大)に進学。1970年、同大大学院博士課程を修了。大学講師を経て、73年に三菱総合研究所に入社。主席研究員、参与、研究理事など景気予測チームの主査を長く務める。バブル崩壊後の長期デフレを的確に言い当てるなど、景気予測の実績は多数。三菱総研顧問となった2000年より明海大学大学院教授。01年から崇徳学園理事長。05年から10年まで相愛大学学長を務めた。

過去最大97兆円超 新年度予算で鮮明化した財政規律の崩壊

 過去最大の97兆4547億円に上る2017年度予算が成立した。安倍政権の「1億総活躍」の掛け声に合わせ、子育て世帯や学生への支援拡充や、同一労働同一賃金への助成策などが、ふんだんに盛り込まれた。

 具体的には、保育士の賃金引き上げなど待遇改善策に492億円を計上。経済苦の学生を対象とした返済無用の給付型奨学金の創設に70億円を費やす。非正規雇用の正規転換を進める企業への助成金は、610億円に倍増させた。

 一つ一つの政策は結構な話だが、問題なのは予算の原資である。

 アベノミクスの息切れで、税収は鈍化。今年度の当初予算より1080億円増にとどまった。高齢化で増え続ける社会保障費をいくら削っても、歳入の伸び悩みを補えない。結局、歳入の3分の1以上に当たる35.3%を国債に依存する苦しい予算編成となった。

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