著者のコラム一覧
古谷彰子愛国学園短期大学准教授

早稲田大学大学院卒。早稲田大学時間栄養学研究所招聘研究員、愛国学園短期大学准教授、アスリートフードマイスター認定講師。「食べる時間を変えれば健康になる 時間栄養学入門」「時間栄養学が明らかにした『食べ方』の法則」(ともにディスカヴァー・トゥエンティワン)などがある。

【ヘンプシード】必須アミノ酸をすべて含み、多価不飽和脂肪酸もタップリ

公開日: 更新日:

 ヘンプシードは、近年「スーパーフード」として注目されている食品のひとつですが、その利用の歴史はとても古いものです。原料となる植物のヘンプ(Cannabis sativa)は中央アジアを起源とし、中国では紀元前2800年ごろには繊維作物として栽培されていた記録があります。さらに古代墓からは紀元前3000年ごろの麻の実が発見されています! 

 そんな麻は古くから繊維植物として重要な役割を果たしてきましたが、その種子であるヘンプシードも栄養価の高い食品として利用されてきました。ヨーロッパやアジアでは油を搾る原料として用いられ、現在でも中国では煎った麻の実が軽食として食べられています。

 日本でも麻は古くから生活や文化と深く関わっています。たとえば神社のしめ縄や神事に使われる麻は、清浄や神聖さの象徴とされていますし、七味唐辛子に含まれる「麻の実」は香ばしい風味を加える食材として知られており、私たちの食文化にも古くから取り入れられているのです。

 栄養学的に見ると、ヘンプシードは脂質、タンパク質、ミネラルをバランスよく含む食品です。種子の約30%は脂質で、その多くがオメガ6脂肪酸やオメガ3脂肪酸といった多価不飽和脂肪酸で構成されています。これらは体内で合成できない必須脂肪酸で、血管機能や炎症反応の調節などに関与する栄養素として知られています。また、ヘンプシードには心血管の健康血圧調節に関わる可能性があるアルギニンというアミノ酸が豊富に含まれています。さらに、植物性食品としてはアミノ酸組成のバランスが比較的良く、必須アミノ酸をすべて含むタンパク質源であることも特徴です。主なタンパク質はエデスチンと呼ばれる貯蔵タンパク質で、消化吸収性が高いとされています。

 良質な脂質やタンパク質を含むヘンプシード。朝食など活動前の食事に取り入れることで、代謝リズムを整える食事構成の一例として考えることもできるでしょう。

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    佐藤二朗vs橋本愛騒動が直撃! フジドラマ“出たくない俳優”&“見たくない視聴者”の二重苦

  2. 2

    趣里が7月期テレ朝ドラマで出産後初主演 続く水谷家との「蜜月」で三山凌輝にも復活説

  3. 3

    萩本欽一〈24〉相方の坂上二郎さんとは「遊ばない・食事しない・夢を語らない」を徹底した事情

  4. 4

    巨人エース戸郷翔征の不振を招いた“真犯人”の実名…評論家のOB元投手コーチがバッサリ

  5. 5

    “キムタク効果”見込んだ吉野家の戦略は残念な結果に…ファンの間に沸き起こる「藤田ニコル復帰待望論」

  1. 6

    佐藤二朗騒動の余波!「福田組」の長澤まさみへの“ハラスメント”舞台挨拶の悪ノリ動画が再注目…女性視聴者は嫌悪

  2. 7

    ソフトバンク「佐々木麟太郎シフト」着々…同ポジションの中村晃引退、山川穂高二軍塩漬けが伏線

  3. 8

    「夫婦別姓刑事」とフジテレビの時代錯誤…“看板に偽りあり”のタイトルと「超・年の差婚」設定への嫌悪感

  4. 9

    萩本欽一〈25〉「車椅子でも絶対に明治座に出す」脳梗塞で左半身麻痺の坂上二郎さんを奮い立たせたひと言

  5. 10

    維新また猿芝居…国会空転トップ会談で定数削減法案に“白旗”も「今時点で取り下げない」と強がるワケ