長谷川学
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長谷川学ジャーナリスト

1956年、兵庫県生まれ。早大教育学部卒。週刊誌記者を経てフリーに。近著に「成年後見制度の闇」(飛鳥新社刊・宮内康二氏との共著)がある。

転居願いを無視され終の棲家で暮らせず逝った原発避難の母

公開日: 更新日:

 母親は自分が買った東京都内の家に一度も足を踏み入れることなく、昨年3月、病院で亡くなった。92歳だった。

 娘の山田恵子さん(仮名=60代)は「母の成年後見人(弁護士)が転居を妨害したのが原因です。私はこの家で母を介護して見送ってあげたかった。それができなかったのが無念でなりません」と声を詰まらせた。

■転居願いを無視され

 亡くなった山田さん母娘は福島第1原発に近い双葉郡浪江町の出身だ。東日本大震災で被災した2人は、避難所や親族の家を転々。軽度の認知症だった母・千鶴子さん(仮名)の症状が悪化し、徘徊(はいかい)も始まり避難所での生活は困難に。やむなく千鶴子さんのみ、群馬県内の施設に一時的に入所した。

「認知症とはいえ、母とは会話が成り立っており、『一緒に暮らしたい』と母は話していました。放射能汚染の関係で浪江町の実家に戻ることは断念。母と住む家をいずれ探すつもりでした」(恵子さん)

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