香港「逃亡犯条例」完全撤回のウラに米国「香港人権法案」

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 香港政府トップの林鄭月娥行政長官がついに白旗を揚げた。4日、市民向けのテレビ談話で、中国本土への容疑者の引き渡しを可能にする「逃亡犯条例改正案」について、正式に撤回すると表明したのだ。

 これまで林鄭長官は「改正案は死んだ」とし、審議再開の予定はないと表明してきたものの、公式な撤回は拒否してきた。今回、完全撤回に追い込まれたのは、9月に入って抗議活動が過激化したことと、中国建国70年目の節目に当たる国慶節(10月1日)の前に社会の安定を図る必要があったからだとされるが、中国政府が“軟化”したのはもう1つ、別の理由があった。米中貿易摩擦に絡む、米国の揺さぶりだ。

「米国は一国二制度の香港に対して、関税やビザ発給などで中国本土とは違う優遇措置をしていますが、今回のデモ騒動を受け、下院の超党派議員が6月13日に『香港人権・民主主義法案』を提出した。優遇措置の継続に関して、香港における民主主義や人権が十分に確立しているかどうかを再確認するというものです。法案が通って、香港の優遇がなくなれば困るのは中国政府で、法案に『内政干渉』だと抗議していました。この法案が、米議会が夏季休暇から明ける今月7日以降、本格的に審議される見通しだったため、その前に、中国政府は撤回にゴーサインを出したのです」(中国に詳しいジャーナリスト)

 ただ、デモ隊の「五大要求」が全て満たされたわけではなく、「撤回が遅すぎた」の声も。抗議活動が収束するかは不透明だ。

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