著者のコラム一覧
保阪正康作家

1939年、北海道生まれ。同志社大卒。編集者を経て「死なう団事件」でデビュー。「昭和天皇」など著書多数。2004年、一連の昭和史研究で菊池寛賞。本連載「日本史 縦横無尽」が『「裏切りの近現代史」で読み解く 歴史が暗転するとき』(講談社)として好評発売中。

ヒトラーの書物「わが闘争」から削除された日本人への侮蔑感

公開日: 更新日:
永井松三駐独大使夫妻(日本電報通信社撮影)

 昭和8(1933)年10月にベルリンである事件が起こった。ヒトラーが政権を獲得した年である。日本の少女がドイツの見知らぬ少年に殴られて顔に大ケガをした。事は大きな事件には思えない。しかし駐独大使の永井松三は、本国政府の訓令などを待たずにドイツ政府に抗議している。この少女は街で「… 

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