消費税減税で浮上する「担当大臣」設置案…火中の栗を拾わされる“貧乏くじ”は誰が引く?

公開日: 更新日:

 早ければ来週16日にも行われる内閣改造・自民党役員人事の大枠が固まってきた。高市首相の女房役である木原稔官房長官をはじめ、茂木敏充外相、片山さつき財務相、小泉進次郎防衛相といった重量級ポストは留任の見込み。党役員人事も鈴木俊一幹事長の続投が濃厚だ。小幅改造にとどまるとみられる中、高市首相の「悲願」である消費税減税を巡り、担当大臣の設置案が浮上している。

  ◇  ◇  ◇

 高市首相は7日、鈴木幹事長と「人事の段取り」について詰めの協議を実施。この直前には、木原氏同席の下、自民党の“コバホーク”こと小林鷹之政調会長、萩生田光一幹事長代行と昼食を共にした。週末は公邸にこもり、来客もない高市首相にしては珍しく、日曜日の6日には昼過ぎから木原氏と約2時間半にわたって話し込んだ。

 高市内閣初の改造だけに人事情報がかまびすしいが、気になるのが「消費税減税担当大臣」の行方だ。日経新聞が6日、〈消費減税へ特命閣僚案 経財相や財務相の兼任浮上〉との見出しで報じた。高市首相が来年4月の実施を目指す2年間限定の食料品消費税率1%への引き下げに向け、政府内では一貫した答弁ができる閣僚が必要との問題意識があるという。

「内閣支持率が下降をたどる中、高市さんにとって消費税減税は人気回復のための起死回生策。秋の臨時国会での成立を目指す方針ですが、参院で否決された場合、恐らく再可決のために衆院で3分の2以上の賛成を目指すことになる。その時点で多数をまとめる力が政権になければ、ポスト高市の政局に移っていくでしょう。ゆえに高市さんとしては政権の命運をかけてでも、消費税減税は通したい。そうした意気込みを見せるためにも、減税担当を置くという話が出てきているのではないか」(ジャーナリスト・山田惠資氏)

 高市首相は政権の命運を委ねる覚悟だとしても、消費税減税に対する世論の評価はイマイチ。JNNの最新の世論調査では、消費税減税が物価高対策として「効果なし」が「あまり」と「まったく」をあわせて55%に上った。

 2年間で約10兆円に上る財源をどうやって手当てするのかという財源論も年末まで先送り。2年後に税率を元の8%に戻せるかどうかも分からない。財源をウヤムヤにせずに世論を説得しなければならない以上、減税担当大臣は火中の栗を拾わされる「貧乏くじ」のようなものだ。

最新の政治・社会記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • 政治のアクセスランキング

  1. 1

    沖縄自民に“下地ショック”の余波…注目の県知事選で古謝陣営が「進次郎の奇跡」待望も不発は必至

  2. 2

    やはり名ばかりだったOTC類似薬保険除外の「配慮措置」…低所得者1770万人、患者の95%が排除される

  3. 3

    “乱舞”する真偽不明の閣僚名簿…高市首相が「鈴木貴子広報本部長」の入閣を狙うワケ

  4. 4

    高市内閣“小幅”改造の真の目的…首相は「挙党体制」を建前に党総裁選のライバル潰しに虎視眈々

  5. 5

    自民党内に内閣改造の“タマ”がいない…女性閣僚「目玉不在」に高市首相が“苦悶”

  1. 6

    高市の弁明、反論はもうたくさんだ 止まらない「円安・物価高・概算要求ショック」の三重苦

  2. 7

    9.13沖縄県知事選で“与ゆ党”総力戦 「古謝リード」で深まる不信…ドン引き広げる「土下座支援」

  3. 8

    極まる独善、鳥肌モノの女優仕草…高市早苗も「神宣言」していた! 福岡・金銭授受疑惑で激怒「名前を使わせない」

  4. 9

    中道改革連合ついに分裂も”めげない”舞台裏で抱く意外な野望…野党再編は一旦、仕切り直し

  5. 10

    大手新聞は書かないが、これが「真相」だ 米国に完全否定されたサナエノミクスのデタラメ

もっと見る

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    「24時間テレビ」SixTONES起用もマラソン募金額46%減で“旧ジャニーズ一極集中”は終焉へ

  2. 2

    バナナマン日村が簡単に復帰できそうにない「もう1つの理由」…レギュラー11本抱える人気者のジレンマ

  3. 3

    NHK出演にSNSでは抗議の声も…彬子女王と伊藤穰一氏をつなぐ「裏千家」とブータン王室の深い関係

  4. 4

    (2)「おニャン子クラブ」の二の舞いを回避した「順位付け」という競争原理はグループを飛躍的に活性化させた

  5. 5

    「タンス預金2000万円」相続税はどうやってバレる? 税務署が追う“亡き親の出金”

  1. 6

    一発で免許停止も…9月から法定速度改正「時速30キロ」生活道路の見分け方

  2. 7

    水前寺清子(1)作詞家・星野哲郎への恩と愛称「チータ」誕生の理由

  3. 8

    自民党内に内閣改造の“タマ”がいない…女性閣僚「目玉不在」に高市首相が“苦悶”

  4. 9

    24時間マラソン完走後にSNSで“陰謀論”が拡散 星野真里に上がった「車移動説」のお粗末

  5. 10

    止まらない「人手不足倒産」…8月は過去最多を記録、もはや“ブラック企業”は成り立たない