著者のコラム一覧
保阪正康作家

1939年、北海道生まれ。同志社大卒。編集者を経て「死なう団事件」でデビュー。「昭和天皇」など著書多数。2004年、一連の昭和史研究で菊池寛賞。本連載「日本史 縦横無尽」が『「裏切りの近現代史」で読み解く 歴史が暗転するとき』(講談社)として好評発売中。

人間宣言ではなく終戦詔書に平和論の原点を読む

公開日: 更新日:
京都・舞鶴市民奉迎場で、万歳に応える昭和天皇(1951=昭和26=年11月13日)/(C)共同通信社

 今回も京大学生自治会(同学会)が、天皇に手渡そうとした公開質問状を説明しているわけだが、質問状の第5項はなかなか興味深い。その部分を公開質問状から引用しておこう。

「広島、長崎の原爆の悲惨は、貴方も終戦の詔書で強調されていました。そのことは、私たちは全く同意見で、それを世…

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