“神の足”の異名 巨人・鈴木尚の原点は郵便配達のアルバイト

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■アップダウンの激しい地区を担当

 朝の9時から夜の6時まで、雨の日も雪の日もただひたすらペダルをこいだ。急勾配の街中をのぼっては自転車を止め、またのぼっては自転車を止める。いちいち重い自転車のスタンドを立てるだけでもかなりのトレーニングになった。

「これがまた、ボクの担当区域が特にアップダウンの激しいところで。山の上に一軒だけある民家への配達の帰りはヘトヘトになりました。1袋が終わると、別の袋を取りに行ってまた走りだす。これを1年生のときから2年間、続けました。当時の部員はみんな、この郵便配達を高校時代の一番の思い出に挙げるんじゃないですかね」

 3年夏は県予選3回戦で敗退。涙は出ず、「やり切った」という充実感に包まれた。その年(96年)のドラフト4位で巨人に入団。プロ19年目を迎えた今年は初めてオールスターに出場し、7月30日のDeNA戦ではこれもプロ初となるサヨナラ安打を放った。37歳になった今でも「毎年、自分の成長を実感する」という“足のスペシャリスト”。

 郵便配達で鍛え、プロで磨き続けた自慢の脚力は、「神の足」と形容されるまでになった。

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