“神の足”の異名 巨人・鈴木尚の原点は郵便配達のアルバイト

公開日: 更新日:

「高校野球の思い出ですか? バイトですね」

 開口一番、巨人の鈴木尚広(37)がこう言った。アルバイト?

「そう、アルバイト。そりゃあ、練習はきつかったし、先輩との上下関係も厳しかったですよ。でも、それ以上につらくて大変で思い出深いのが、郵便配達のバイトです」

 鈴木尚が在籍した福島県立相馬高校の野球部には、一風変わった約束事があった。当時の遠藤太監督(現いわき総合高野球部長)がこんな方針を掲げていたのだ。

「なるべく親に負担をかけるな。自分で使う物は自分で買う。せめて、試合用のユニホームくらいは自分自身で稼いだお金で買いなさい」

 鈴木尚が言う。

「それで、選手にはバイトが義務付けられていたんです。やったのは郵便配達。毎年、お正月を挟んで2週間、大きな配達袋を自転車に積んで、担当区域を疾走していました(笑い)。1袋20キロから30キロはあったんじゃないですかね。年賀状のシーズンですから、それを多いときには5袋は配達する。その間は練習は休みでしたが、かなりきつい重労働。これが練習代わりでした」

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    立花孝志容疑者を"担ぎ出した"とやり玉に…中田敦彦、ホリエモン、太田光のスタンスと逃げ腰に批判殺到

  2. 2

    阪神・佐藤輝明にライバル球団は戦々恐々…甲子園でのGG初受賞にこれだけの価値

  3. 3

    FNS歌謡祭“アイドルフェス化”の是非…FRUITS ZIPPER、CANDY TUNE登場も「特別感」はナゼなくなった?

  4. 4

    阪神異例人事「和田元監督がヘッド就任」の舞台裏…藤川監督はコーチ陣に不満を募らせていた

  5. 5

    新米売れず、ささやかれる年末の米価暴落…コメ卸最大手トップが異例言及の波紋

  1. 6

    兵庫県・斎藤元彦知事らを待ち受ける検察審の壁…嫌疑不十分で不起訴も「一件落着」にはまだ早い

  2. 7

    カズレーザーは埼玉県立熊谷高校、二階堂ふみは都立八潮高校からそれぞれ同志社と慶応に進学

  3. 8

    日本の刑事裁判では被告人の尊厳が守られていない

  4. 9

    1試合で「勝利」と「セーブ」を同時達成 プロ野球でたった1度きり、永遠に破られない怪記録

  5. 10

    加速する「黒字リストラ」…早期・希望退職6年ぶり高水準、人手不足でも関係なし