阪神の逆転負けは…コロナのせいか矢野監督の責任か?

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「コロナ禍の中での開幕で、難しい判断だったと思いますが……」

 19日の巨人との開幕戦で逆転負けを喫した阪神。タイガースOBの評論家・福間納氏は、矢野采配について、こう言った。

 先発した西が六回まで1失点と好投。自身のソロ本塁打と適時打で全2打点を叩き出す活躍もあり、六回終了時で2―1とリードしていた。

 しかし、矢野監督は西を97球でマウンドからおろし、岩崎にスイッチ。するとその岩崎が1死二塁から左打者の吉川尚に2ランを浴びて逆転を許し、継投策は裏目に出た。

 矢野監督は総合的な判断で交代を決断したようだが、阪神は昨季、六回終了時にリードしている試合の勝率が.918でリーグトップ。これ以上ない“勝ち試合”を落としたことになる。

■「展開によっては臨機応変に起用すべき】

 前出の福間氏は、「岩崎の結果以前に、七回も西に行かせた方がよかったのではないか」と、こう続ける。

「コロナ禍で投手は調整が遅れており、開幕戦は六回前後をメドに先発を交代させるチームが多かった。今季は6連戦が続く上に、延長十回で打ち切りとなる。矢野監督はあらかじめ、リードした展開では先発は六回までとし、七回以降は継投で逃げ切るというプランを考えていたのではないか。開幕ダッシュを果たすため、リリーフを前倒しで投入する構想を持っているほどですからね。しかし、この日は、西の内容がよかっただけでなく、巨人のエースである菅野から、チームの全得点を稼いでいた。まさに、西のためにある試合といってよかった。試合展開によっては臨機応変に起用をすべき。たとえ七回も西を続投させて敗れたとしても、選手は納得するだろうし、チームとしても精神的なダメージは小さく収まったかもしれません」

 まして矢野監督は、開幕戦を迎えるにあたり、「120分の1と考えていない。1分の1と思って戦う。明日しかない」と話し、一戦必勝を掲げていた。継投失敗で大事な試合を落とした阪神。この1敗が後々の戦いに響かなければいいが。

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