いまや大谷ドジャースこそ「悪の帝国」だ…カネ&人気&裏技フル活用でタンパリング疑惑まで

公開日: 更新日:

時にはルール違反スレスレの行為も平気でやる

「それに大谷の年俸の97%後払いは大きい」とは前出の特派員だ。

「年俸の大半を後払いにしたことによって、本来は1年あたりの年俸が7000万ドル(約106億円)なのに、年俸総額の対象になるのは4600万ドル(約70億円)。つまり30億円超が浮いたわけで、その資金を他の有力選手の補強に注ぎ込めるのです」

 大谷の年俸後払いは米球界で波紋を呼んだものの、ルール違反をしているわけではない。が、結果として球団間の戦力均衡を主旨とした「ぜいたく税」の制度をないがしろにしたことになる。

 ドジャースはカネと人気と“裏技”をフル活用するだけではない。時にはルール違反スレスレの行為も平気でやる。

 古くは前田健太(36=現タイガース)の8年契約、最近は大谷、山本由伸(26)、佐々木朗希(22=ロッテ)のタンパリング疑惑がそれだ。

 前田はドジャースと16年から基本給約3億3000万円、最大で年間11億円超の出来高払いがつく8年契約を結んだ。「とにかくドジャースでプレーしたい」という前田の足元を見た契約には、メジャー選手会が「いくらなんでもアンフェアだ」と噛みついた。大谷、山本、佐々木については実際、他球団がMLBに対して「タンパリングだ」と抗議したほどだ。

 ヤンキースは2002年、松井秀喜と契約した直後に、レッドソックス入りが内定していたコントレラスをカネで強奪した。当時、Rソックスのルッキーノ球団社長はヤンキースを「悪の帝国」とののしったが、いまやルール違反じゃないかと他球団から抗議されるドジャースこそ「悪の帝国」ではないか。

 メジャーの公式ホームページを含む複数の米メディアは、今回のワールドシリーズを制したドジャースについて「王朝の始まり」と報じたが、疑惑を持たれるようなことまでやっているのだから強さも維持できるわけだ。

  ◇  ◇  ◇

 大谷は来季の副収入でとんでもない数字を叩き出すことになりそうだ。いったい、いくら稼ぐのか。また、ドジャースが恩恵を受けた「大谷効果」はどれほどの規模なのか。両者の「驚愕すべき金額」とは。

●関連記事【もっと読む】…では、それらについて詳しく報じている。

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • 野球のアクセスランキング

  1. 1

    俺が監督になったら茶髪とヒゲを「禁止」したい根拠…立浪和義のやり方には思うところもある

  2. 2

    阪神・梅野がFA流出危機!チーム内外で波紋呼ぶ起用法…優勝M点灯も“蟻の一穴”になりかねないモチベーション低下

  3. 3

    梅野隆太郎は崖っぷち…阪神顧問・岡田彰布氏が指摘した「坂本誠志郎で捕手一本化」の裏側

  4. 4

    阪神に「ポスティングで戦力外」の好循環…藤浪晋太郎&青柳晃洋が他球団流出も波風立たず

  5. 5

    巨人・阿部監督に心境の変化「岡本和真とまた来季」…主砲のメジャー挑戦可否がチーム内外で注目集める

  1. 6

    巨人・戸郷翔征は「新妻」が不振の原因だった? FA加入の甲斐拓也と“別れて”から2連勝

  2. 7

    オレが立浪和義にコンプレックスを抱いた深層…現役時代は一度も食事したことがなかった

  3. 8

    巨人エース戸郷翔征の不振を招いた“真犯人”の実名…評論家のOB元投手コーチがバッサリ

  4. 9

    “死球の恐怖”藤浪晋太郎のDeNA入りにセ5球団が戦々恐々…「打者にストレス。パに行ってほしかった」

  5. 10

    阪神・佐藤輝明が“文春砲”に本塁打返しの鋼メンタル!球団はピリピリも、本人たちはどこ吹く風

もっと見る

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    阪神・梅野がFA流出危機!チーム内外で波紋呼ぶ起用法…優勝M点灯も“蟻の一穴”になりかねないモチベーション低下

  2. 2

    梅野隆太郎は崖っぷち…阪神顧問・岡田彰布氏が指摘した「坂本誠志郎で捕手一本化」の裏側

  3. 3

    国民民主党「選挙違反疑惑」女性議員“首切り”カウントダウン…玉木代表ようやく「厳正処分」言及

  4. 4

    阪神に「ポスティングで戦力外」の好循環…藤浪晋太郎&青柳晃洋が他球団流出も波風立たず

  5. 5

    本命は今田美桜、小芝風花、芳根京子でも「ウラ本命」「大穴」は…“清純派女優”戦線の意外な未来予想図

  1. 6

    巨人・戸郷翔征は「新妻」が不振の原因だった? FA加入の甲斐拓也と“別れて”から2連勝

  2. 7

    時効だから言うが…巨人は俺への「必ず1、2位で指名する」の“確約”を反故にした

  3. 8

    石破首相続投の“切り札”か…自民森山幹事長の後任に「小泉進次郎」説が急浮上

  4. 9

    今田美桜「あんぱん」44歳遅咲き俳優の“執事系秘書”にキュン続出! “にゃーにゃーイケオジ”退場にはロスの声も…

  5. 10

    参政党のSNS炎上で注目「ジャンボタニシ」の被害拡大中…温暖化で生息域拡大、防除ノウハウない生産者に大打撃