「家族難民」山田昌弘著

公開日: 更新日:

 人間の幸福には「自分を必要とし大切にしてくれる存在(人)」との「親密な関係」が不可欠。家族難民とは、そうした親密な関係を誰とも築くことができない人々のことで、孤立死の予備群ともいえる。しかし、晩婚・未婚化に加え、離婚の増大や長寿化によって人々がシングルで過ごす期間は延びる一方だ。シングル化は、子供を産み育てた人と生涯シングルで過ごした人との間に社会保障をめぐる対立を生み出す可能性も秘めている。30年後に300万人を超えると予測される家族難民を生み出さないためにどうしたらいいのかを考察する。

 未婚・離婚・死別などでシングル化が進む日本の行く末に警鐘を鳴らすリポート。(朝日新聞出版 640円+税)




最新のBOOKS記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    ドジャース大谷翔平32歳「今がピーク説」の不穏…来季以降は一気に下降線をたどる可能性も

  2. 2

    高市政権の物価高対策はもう“手遅れ”…日銀「12月利上げ」でも円安・インフレ抑制は望み薄

  3. 3

    元日本代表主将DF吉田麻也に来季J1復帰の長崎移籍説!出場機会確保で2026年W杯参戦の青写真

  4. 4

    NHK朝ドラ「ばけばけ」が途中から人気上昇のナゾ 暗く重く地味なストーリーなのに…

  5. 5

    京浜急行電鉄×京成電鉄 空港と都心を結ぶ鉄道会社を比較

  1. 6

    ドジャース佐々木朗希の心の瑕疵…大谷翔平が警鐘「安全に、安全にいってたら伸びるものも伸びない」

  2. 7

    【時の過ぎゆくままに】がレコ大歌唱賞に選ばれなかった沢田研二の心境

  3. 8

    「おまえもついて来い」星野監督は左手首骨折の俺を日本シリーズに同行させてくれた

  4. 9

    ドジャース首脳陣がシビアに評価する「大谷翔平の限界」…WBCから投打フル回転だと“ガス欠”確実

  5. 10

    巨人が李承燁コーチ就任を発表も…OBが「チグハグ」とクビを傾げるFA松本剛獲得の矛盾