「家族難民」山田昌弘著

公開日: 更新日:

 人間の幸福には「自分を必要とし大切にしてくれる存在(人)」との「親密な関係」が不可欠。家族難民とは、そうした親密な関係を誰とも築くことができない人々のことで、孤立死の予備群ともいえる。しかし、晩婚・未婚化に加え、離婚の増大や長寿化によって人々がシングルで過ごす期間は延びる一方だ。シングル化は、子供を産み育てた人と生涯シングルで過ごした人との間に社会保障をめぐる対立を生み出す可能性も秘めている。30年後に300万人を超えると予測される家族難民を生み出さないためにどうしたらいいのかを考察する。

 未婚・離婚・死別などでシングル化が進む日本の行く末に警鐘を鳴らすリポート。(朝日新聞出版 640円+税)




最新のBOOKS記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    侍ジャパンに日韓戦への出場辞退相次ぐワケ…「今後さらに増える」の見立てまで

  2. 2

    大谷翔平は米国人から嫌われている?メディアに続き選手間投票でもMVP落選の謎解き

  3. 3

    阪神の日本シリーズ敗退は藤川監督の“自滅”だった…自軍にまで「情報隠し」で選手負担激増の本末転倒

  4. 4

    “新コメ大臣”鈴木憲和農相が早くも大炎上! 37万トン減産決定で生産者と消費者の分断加速

  5. 5

    侍J井端監督が仕掛ける巨人・岡本和真への「恩の取り立て」…メジャー組でも“代表選出”の深謀遠慮

  1. 6

    巨人が助っ人左腕ケイ争奪戦に殴り込み…メジャー含む“四つ巴”のマネーゲーム勃発へ

  2. 7

    藤川阪神で加速する恐怖政治…2コーチの退団、異動は“ケンカ別れ”だった

  3. 8

    支持率8割超でも選挙に勝てない「高市バブル」の落とし穴…保守王国の首長選で大差ボロ負けの異常事態

  4. 9

    大谷翔平の来春WBC「二刀流封印」に現実味…ドジャース首脳陣が危機感募らすワールドシリーズの深刻疲労

  5. 10

    和田アキ子が明かした「57年間給料制」の内訳と若手タレントたちが仰天した“特別待遇”列伝