パニック障害発症で番組すべて降板 円広志を支えた妻の献身

公開日: 更新日:

 円はテレビの仕事をやめたら、少しは楽になると考えていたが、実際には逆だった。症状はどんどん悪化。朝、カーテンを開けて空を見て鉛色に見えるだけで絶望感を感じ、布団に逆戻りする日々が続いた。徳島の別荘で転地療養も試みた。しかし、途中の高速道路が不安で、生きた心地がせず、発作の不安からも解放されなかった。

 当時はまだ「パニック障害」という病気の認知度は低く、病院を転々とした。病名がわかったのは6軒目の耳鼻咽喉科のめまい外来を受診した時だ。ここで「パニック障害」と診断され、1日3回服用する治療薬と発作時の応急薬を処方してもらうようになって症状は快方に向かった。

 パニック障害では完全休養すると長期化やうつ症状など病気の悪化を招くことがある。円の場合、キャンセル料を避けるためにステージの仕事だけは無理してでも続けたことが幸いした。スポットライトに恐怖を感じる円のため、ステージ全体を明るくするなどの配慮もなされた。

 妻も闘病を支えた。かつては“鬼嫁”呼ばわりしたこともあったが、洗濯する妻の背にしがみつき、寝る時も手を握りしめたという。円は4カ月後、仕事を再開する。「戻ってくるまで待ってるから」というスタッフの言葉通り、上沼恵美子と共演するバラエティーでは円の席が以前と同じように用意されていた。

最新の芸能記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    遠山景織子の結婚で思い出される“息子の父”山本淳一の存在 アイドルに未練タラタラも、哀しすぎる現在地

  2. 2

    桜井ユキ「しあわせは食べて寝て待て」《麦巻さん》《鈴さん》に次ぐ愛されキャラは44歳朝ドラ女優の《青葉さん》

  3. 3

    “貧弱”佐々木朗希は今季絶望まである…右肩痛は原因不明でお手上げ、引退に追い込まれるケースも

  4. 4

    元横綱白鵬「相撲協会退職報道」で露呈したスカスカの人望…現状は《同じ一門からもかばう声なし》

  5. 5

    ドジャース佐々木朗希の離脱は「オオカミ少年」の自業自得…ロッテ時代から繰り返した悪癖のツケ

  1. 6

    西内まりや→引退、永野芽郁→映画公開…「ニコラ」出身女優2人についた“不条理な格差”

  2. 7

    永野芽郁“二股不倫”疑惑でCM動画削除が加速…聞こえてきたスポンサー関係者の冷静すぎる「本音」

  3. 8

    佐々木朗希が患う「インピンジメント症候群」とは? 専門家は手術の可能性にまで言及

  4. 9

    綾瀬はるかは棚ぼた? 永野芽郁“失脚”でCM美女たちのポスト女王争奪戦が勃発

  5. 10

    江藤拓“年貢大臣”の永田町の評判はパワハラ気質の「困った人」…農水官僚に「このバカヤロー」と八つ当たり