過去の人? 線引きが難しい「あの人は今」の取材ウラ事情

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 週刊誌もすでに年末合併号の準備に入っている。近年、各誌の目玉になっているのが、「あの人は今」という企画。往年の歌手や俳優らの現状を報告するものだが、「あの人、最近見ないと思っていたら、こんなことを」と懐かしむ人が多く、好評だという。

 ただ取材は意外とやっかい。芸能人もこの手の企画には敏感で、「すでに終わった芸能人扱い。そんな企画には出られない」とけんもほろろに断る人も少なくない。メディアでも、「“今”ではなく“あの人はヒマ”のほうが適切では」と冗談が出たこともあったが、「テレビに出てなくても仕事はしています」というのもごもっとも。

 歌手なら地方コンサート、役者なら舞台など、確かにテレビだけが仕事ではないが、読者の大半は現在のテレビや映画での活躍を「あの人か否か」の判断にする。どこまでが「あの人」かの線引きは難しいが、最近は違った傾向も見られる。「同窓会コンサート」などに活躍の場を見いだしている歌手は、宣伝も兼ね取材に応じてくれる。旧知の歌手からこんな話を聞いた。

「若い頃は取材なんて面倒だったけど、一線を離れると、取材を受けたくなるもの。我々はメディアに取り上げられてナンボ。ゴシップでもいいから取材を受けたいと思うこともある」

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