侍J野手に「8秒」の重圧 1次R3試合無安打の近藤健介を直撃すると…

公開日: 更新日:

「ピッチコムとピッチクロックに投手と野手が対応できること。できないと1次ラウンドで足をすくわれることになる」

 侍ジャパンのWBC連覇に向けてこう言及したのは、ダルビッシュ有(パドレス)。アドバイザーとして宮崎合宿に同行、投手、野手に自身の経験、知識を惜しげもなく伝授したダルは、ネットフリックスのYouTubeチャンネルで解説者の糸井嘉男氏と対談し、警鐘を鳴らしていた。

【写真】この記事の関連写真を見る(34枚)

 1次ラウンドは3連勝で1位通過。米国・マイアミで行われる準々決勝(日本時間15日)にコマを進めるが、韓国、オーストラリア相手に苦戦した。メジャーリーガーが揃うベネズエラ、ドミニカ共和国、米国といった強敵を蹴散らすのは容易ではない。

 ダルも言及しているように、日本にはないピッチクロック、ピッチコムへの対処は連覇に不可欠。特に投手に関してこの独自ルールがクローズアップされており、走者なしの場面で15秒、走者ありの場面では18秒以内に投球動作に入らなければ、1ボールが宣告される。

 MLBでプレーし、普段から慣れ親しんでいる山本由伸(ドジャース)でさえ、台湾戦の三回に違反を取られた結果、四球を与えた。捕手との連携作業に加え、ピンチの場面など、集中力を求められるケースで秒単位の戦いを強いられるが、チーム内では「投手、捕手は以前からかなり意識して取り組んでおり、ここにきて慣れつつある。むしろ野手の方が心配」との声もある。

 野手は残り8秒を切る前に打席準備が整わなければ、1ストライクがコールされる。今大会では上位を任されている近藤健介(ソフトバンク)が韓国戦の初回、先頭の大谷が四球で出塁、無死一塁の場面で打席を迎え、初球に違反を取られた。

 松田野手総合コーチは、「これはしょうがない」としたうえで、こう続けた。

「違反を取られてわかることもある。あとは慣れるしかない。みんなピッチクロックを意識し、近藤のように、打席に入る際のルーティンを1つ削るなど、工夫もしている選手もいるが、タイムの開始が打席ごとに違ったり、集中しているとタイムを忘れることもある。自分のルーティンはこれまでに確立されたものもありますが、やっぱり慣れるしかないですね」

 ピッチクロックの影響もあってか、日本屈指の巧打者である近藤が3試合で12打数無安打と苦しんでいる。進塁打や四球でつなぎの役割を果たすことはあっても、一本が出ないのだ。

 悩める安打製造機を直撃した。

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • 野球のアクセスランキング

  1. 1

    ソフトバンク山川穂高が“戦力外”へ崖っぷち…3カ月ぶり復帰即スタメンは「最後通告」

  2. 2

    「橋上代行昇格は絶対ない」 巨人来季監督に浮上する松井秀喜氏、高橋由伸氏に次ぐ「第3の男」

  3. 3

    日本ハム新庄監督「来季続投の6年目突入」に現実味…V逸決定的になる中で注目されるその去就

  4. 4

    「恫喝暴行&中絶強要」報道のソフトバンク村上泰斗(19) 素質だけなら山本由伸クラスだったのに…

  5. 5

    巨人・阿部前監督が球団復帰へ着々 「辞任4カ月での出戻り」は毒になるか、薬になるか

  1. 6

    佐々木朗希の最悪すぎる“退団劇”…ロッテから優秀スタッフ3人を引き抜き、大顰蹙を買っていた

  2. 7

    桑田真澄氏の発言が波紋 巨人の内部事情暴露のやけっぱち…来季監督の芽は完全消滅か

  3. 8

    佐藤輝明「三冠王」なら年俸いくら? メジャー流出阻止へ阪神が用意する破格の条件

  4. 9

    巨人・橋上監督代行に課された“最終任務” 「岡本和真の後釜候補」に道筋を立てられるか

  5. 10

    佐々木朗希が同僚に漏らしていた「給料が安い」の不満 あれだけゴネながら“25歳ルール”を知らなかった説

もっと見る

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    佐藤輝明「三冠王」なら年俸いくら? メジャー流出阻止へ阪神が用意する破格の条件

  2. 2

    りくりゅう“婚約発表”が批判されたのはなぜ? 祝福ムードから一転…交際を「言う/言わない」の境界線

  3. 3

    永瀬廉のファンミに不満の声…King & Prince分裂後の"集金アイドル"活動とちらつく結婚

  4. 4

    金利上昇がもたらす「投資から貯蓄」への流れに政府は真っ青

  5. 5

    阪神・佐藤輝明のドジャース入りに暗雲か? 大谷翔平が思わぬ“遠因”になる可能性

  1. 6

    「橋上代行昇格は絶対ない」 巨人来季監督に浮上する松井秀喜氏、高橋由伸氏に次ぐ「第3の男」

  2. 7

    日本ハム新庄監督「来季続投の6年目突入」に現実味…V逸決定的になる中で注目されるその去就

  3. 8

    中日・井上監督が目下最下位、6年連続Bクラス濃厚でも来季続投に“自信&意欲マンマン”のワケ

  4. 9

    福山雅治「不適切会合」問題ほぼノーダメージでTVジャックのウラ…中居正広氏らとは「次元が違う下ネタ」とは

  5. 10

    内閣広報室の予算要求が前年度比10倍超の72億円に爆増! 高市首相“ヨイショ体制”強化にネット大荒れ