原発、ドローン、同性愛…GWに映画で考察する“日本の今”
公開中の最新作「龍三と七人の子分たち」では藤竜也演じる引退したヤクザの親分が、見え透いたオレオレ詐欺にころりと引っかかってしまう。コワモテの元ヤクザたちも寄る年波には勝てないというわけだが、カタギな息子夫婦も昔の威光を怖がるどころか、はた迷惑なジジイ扱いするのだからひどい。そんな序盤のギャグシーンから爆笑確実、北野監督らしいブラックで予想外な展開を楽しめるアクションコメディーだ。
最後は華やかな話題ということで、ウエディングドレス姿をダブルで披露した一ノ瀬文香&杉森茜。渋谷区で進む同性パートナーシップ条例も注目されている中、偶然にもこうした同性愛問題を重要なファクターとして含む韓国映画「私の少女」が1日から公開される。
地方の港町に左遷されたエリート婦警が、閉鎖的な村社会における差別、虐待問題に挑む。孤立無援のヒロインをぺ・ドゥナが熱演。入浴シーンでは、171センチの肢体をなまめかしく見せてくれる。韓国社会の抱えるダークサイドを総ざらいしたような社会派で、ほとんどスリラーかと思うような恐怖感さえ味わえる。