著者のコラム一覧
吉川潮前立川流顧問

1948年8月1日、茨城県真壁郡下館町(現・筑西市)出身。71年立教大学経済学部卒。ルポライターのほか、放送作家として「青島幸男のお昼のワイドショー」などの構成を担当する一方、79年から演芸評論家として演芸評、コラムを書き始める。80年には小説家としてデビューした。落語立川流の顧問であったが、2014年11月に辞任した。

<第1回>談志は晩年「俺はとんでもないものを作った」と

公開日: 更新日:

「笑点」は日本テレビが誇る高視聴率の長寿番組である。裏で相撲中継がある時こそ下がるものの、それ以外は20%前後の数字を取る。新司会者が発表された5月22日の放送では27.1%、新メンバーが発表された同29日放送では28.1%を記録した。制作コストを考えると優秀なコンテンツと言える。

 新司会者に春風亭昇太が選ばれた際、意外だという意見があった。外部招聘でなく大喜利メンバーから選ぶなら三遊亭円楽というのがもっぱらの下馬評だったからだ。しかし、私はスタッフがベストの選択をしたと評価している。昇太はBS日テレの「笑点デラックス」で若手大喜利の司会を長く務めていた。プロ野球で言えば、二軍監督が一軍の監督になったようなもので順当な人事であろう。

 だったら同様に、新メンバーも若手大喜利の出演者の中から選んでほしかった。私が予想したのは春風亭一之輔と立川生志だったが、選ばれたのは林家三平。他球団からフリーエージェントで入って、いきなりレギュラーポジションを取ったようなものである。私は三平が番組に初登場した瞬間、こう思った。舛添知事のフレーズを借りれば、「公平な第三者の目で」選んで欲しかったと。

最新の芸能記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    高画質は必要ない? 民放各社が撤退検討と報じられた「BS4K」はなぜ失敗したのですか?

  2. 2

    大手家電量販店の創業家がトップに君臨する功罪…ビック、ノジマに続きヨドバシも下請法違反

  3. 3

    落合監督は投手起用に一切ノータッチ。全面的に任せられたオレはやりがいと緊張感があった

  4. 4

    自民党総裁選の“本命”小泉進次郎氏に「不出馬説」が流れた背景

  5. 5

    「二股不倫」永野芽郁の“第3の男”か? 坂口健太郎の業界評…さらに「別の男」が出てくる可能性は

  1. 6

    今思えばあの時から…落合博満さんが“秘密主義”になったワケ

  2. 7

    世界陸上「前髪あり」今田美桜にファンがうなる 「中森明菜の若かりし頃を彷彿」の相似性

  3. 8

    三谷幸喜がスポーツ強豪校だった世田谷学園を選んだワケ 4年前に理系コースを新設した進学校

  4. 9

    広陵暴力問題の闇…名門大学の推薦取り消し相次ぎ、中井監督の母校・大商大が「落ち穂拾い」

  5. 10

    佐々木朗希いったい何様? ロッテ球団スタッフ3人引き抜きメジャー帯同の波紋