大河「直虎」は脇役陣の“アナザーストーリー”が成否握る

公開日: 更新日:

 NHK内で時折巻き起こる「女主人公」ムーブメント。

 で、「おんな城主 直虎」。世俗から離れたい、身を引きたいと出家した女が、お家存続のために再び表舞台に引きずり出される物語。

 一度退いた女の人生をどう描くかは興味深い。二人羽織のごとく操られて、主語のない人生を送るのか、ややご都合主義でも揺るがない芯を貫くのか。主演の柴咲コウ(35)にどんな試練を背負わせるかは、脚本次第だ。

 大河は長丁場なので、他のドラマよりも脇役が肝に。アナザーストーリーを描く尺もある分、人物設定の厚みが要求される。そこで期待するのは3つの役割を担う人々。

 1つ目は主役を支えるサポーター。これは、南渓和尚を演じる小林薫(65)が担うのだろう。ただの人格者で終わらせず、煮ても焼いても食えない、あこぎな坊主であってほしい。また、謀略と裏切り、悪意が渦巻くであろう井伊家内では、筆頭家老の高橋一生(36)に期待する。できれば必要悪に転じるか、報われない生涯を送ってほしい。高橋ほどの手だれなら、逡巡と苦悩、悲運を演じ切れるはず。

最新の芸能記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    今オフ日本史上最多5人がメジャー挑戦!阪神才木は“藤川監督が後押し”、西武Wエースにヤクルト村上、巨人岡本まで

  2. 2

    ドジャース佐々木朗希にリリーバーとしての“重大欠陥”…大谷とは真逆の「自己チューぶり」が焦点に

  3. 3

    日本ハム最年長レジェンド宮西尚生も“完オチ”…ますます破壊力増す「新庄のDM」

  4. 4

    ロッテ佐々木朗希は母親と一緒に「米国に行かせろ」の一点張り…繰り広げられる泥沼交渉劇

  5. 5

    初の黒人力士だった戦闘竜さんは難病で入院中…「治療で毎月30万円。助けてください」

  1. 6

    陰で糸引く「黒幕」に佐々木朗希が壊される…育成段階でのメジャー挑戦が招く破滅的結末

  2. 7

    ドジャース佐々木朗希もようやく危機感…ロッテ時代の逃げ癖、図々しさは通用しないと身に染みた?

  3. 8

    ドジャース大谷翔平が“本塁打王を捨てた”本当の理由...トップに2本差でも欠場のまさか

  4. 9

    “条件”以上にFA選手の心を動かす日本ハムの「圧倒的プレゼン力」 福谷浩司を獲得で3年連続FA補強成功

  5. 10

    吉沢亮は業界人の評判はいいが…足りないものは何か?