三浦浩一さんの俳優人生を変えた 故・平幹二朗氏との稽古

公開日: 更新日:

 稽古が始まったのは公演の1カ月ほど前でしたが、演出を担当された文学座所属の高瀬久男さん(15年死去)からのダメ出しがものすごかったんです。

 体の向きに始まり手の上げ下げ、セリフの音程や間の取り方、とにかくあらゆることにダメ出しばかり。毎日毎日言われ続け、台本に書き込んでいったらセリフの量より多いくらい。

 しかも、ダメ出しのほとんどが僕に向けてだったので、共演の方から慰められる始末。イジメじゃないかと勘ぐったほどです。それで朝起きて稽古に行かなきゃって思うとそれだけで憂鬱な気分になり、途端に体の動きが鈍くなってしまう。すっかり“出社拒否状態”でした。それでついつい愚痴っちゃったわけです。

 なぜ、ダメ出しを食ったか。それは東京キッドブラザースで身についた“客がけ”という演出方法から抜け出せていなかったからなんです。“客がけ”はお客さんとの一体感を優先して客席に向かって芝居をする方法で、極端にいうと、会話のシーンでも相手に向き合うのではなく、お客さんに向かって話す。これを高瀬さんにトコトン修正されました。

最新の芸能記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    北島三郎(2)2018年に次男が急逝「息子だけど、音楽の、とても良い仲間でもあった」

  2. 2

    中丸雄一「アパ密会」から2年で“冠番組”…禊は済んでも「元のポジション」には戻れないワケ

  3. 3

    伝説の『アメリカ横断ウルトラクイズ』来年復活へ 番組を取り巻く環境の激変で日テレに突きつけられた課題

  4. 4

    甲子園史上最速156キロ横浜・織田翔希にNPBスカウト早くも白旗 「直メジャー」なら契約金5億円も

  5. 5

    不倫問題の西武・源田壮亮に同情が集まる意外なワケ…妻・衛藤美彩の“幸せアピール”に疲れ果てた?

  1. 6

    皇族費増額の彬子女王、ブータン訪問にまた波紋…同行・伊藤穰一氏とエプスタインの“過去”

  2. 7

    バナナマン日村が簡単に復帰できそうにない「もう1つの理由」…レギュラー11本抱える人気者のジレンマ

  3. 8

    「VIVANT」は観光客を呼べる! ロケ地巡りビジネスが大繁盛

  4. 9

    佐藤輝明の「メジャー移籍強行突破」に現実味…“阪神残留説”も「折れるつもりはない」の声

  5. 10

    京都・向日市、府内初の130メートル級、ゆがんだ建設計画に立ち向かう辣腕弁護士