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二田一比古ジャーナリスト

福岡県出身。大学卒業後、「微笑」(祥伝社)の記者に。その後、「Emma」「週刊文春」(ともに文芸春秋)をはじめ、多くの週刊誌、スポーツ新聞で芸能分野を中心に幅広く取材、執筆を続ける。フリー転身後はコメンテーターとしても活躍。

主役俳優の美学貫く 田村正和の引退にみるスターの引き際

公開日: 更新日:

 芸能メディアでも田村は特別な存在だった。私生活は一切、公表せずベールに包まれていた。

「昔の映画スターは私生活を見せないことでより存在感を高めた。大スターだった父親の阪東妻三郎さんを見て自然に学んだのでは」(映画関係者)

 見える顔は「俳優・田村」のみ。芸能人のプライベート報道を巡ってよく論争になるが、私生活を自ら明かさない人に対してはメディアも自主的に報道を自重するのが暗黙のルール。田村の家族構成さえいまだに知る由もない。

「まだできる」と田村の引退を惜しむ声はファンのみならずドラマ界にもあるが、田村がやることはないだろう。脇役はどんな役でもこなせば息の長い役者生活を送れるが、それをやらないのが主役を張り続けてきた人のプライドであり宿命でもある。

 役者・歌手・芸人を問わずひとつのことをやり通せる人は少ない。それができなくなっても「未練は残る」のが芸能界。田村の引退宣言は新たなスターの終わり方を教えてくれたようにも思える。

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