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てれびのスキマ 戸部田誠ライタ―

1978年生まれのテレビっ子ライター。最新著「王者の挑戦『少年ジャンプ+』の10年戦記」(集英社)、伝説のテレビ演出家・菅原正豊氏が初めて明かした番組制作の裏側と哲学をまとめた著者構成の「『深夜』の美学」(大和書房)が、それぞれ絶賛発売中!

バッシングに耐え…田原俊彦が覚悟のスマイルで守ったもの

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 さらに田原を悩ませたのは、写真週刊誌やワイドショーからの執拗な取材攻勢だ。これに嫌気が差して、マスコミに対し非協力的になっていった。93年10月に結婚をし、翌年には長女が誕生。子供をマスコミから守るために、田原は会見を開いた。そこで「何事も隠密にやりたかったんだけど、僕くらいにビッグになっちゃうと、そうはいきませんけどね」という発言が切り取られ、バッシングを受けることになったのだ。

 だが、実際に会見の模様を全編見れば、この発言がいくつも挟み込まれたジョークのひとつであることが分かる。マスコミ陣も何度も爆笑し、いい雰囲気の会見だったのだ。けれど、人気に陰りが見え、その傲慢な態度が問題視され始め、事務所独立問題で後ろ盾もなくなった彼を守るものはいなかった。

 それでも田原は家族を守るため、毎年コンサートを開き続け、やがて爆笑問題とともに番組MCを務めるなど、再び表舞台に舞い戻ってきた。まさに“職業・田原俊彦”だ。ちなみに、彼がマスコミから決死の覚悟で守ろうとした長女は田原の反対を押し切り芸能界デビューしている。

 そのことを爆笑問題の太田光に「散々隠してきた、干されてまで守った娘がデビューしちゃった(笑い)。こんなオチはないよね。こんな間抜けな人生ってないよね」(TBS「爆報!THEフライデー」11年10月21日)とツッコまれると、田原は「楽しいな!」と満面のトシちゃんスマイルを返した。

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