著者のコラム一覧
てれびのスキマ 戸部田誠ライタ―

1978年生まれのテレビっ子ライター。「芸能界」というビジネスは、いかにして始まったのか。貴重な証言を収録した「芸能界誕生」(新潮新書)。伝説の番組「アメリカ横断ウルトラクイズ」を基に描く青春群像ノンフィクションノベル「史上最大の木曜日 クイズっ子たちの青春記」(双葉社)。2つの最新著が絶賛発売中!

徹子に理解されずとも…やり続けて作り上げた友近の世界観

公開日: 更新日:

「あ、ふざけられないなって、その時思ったんですよ。こんなに水谷千重子が独り立ちして進んでいるのなら」(友近/TBS「A―Studio」6月29日放送)

 いまや、すっかり“大物演歌歌手”として認知された水谷千重子。もちろん、実際は友近が扮する架空のキャラだ。

 現在では都市部のみならず、日本各地でコンサートを開催し、多くの観客を動員している。中には友近の存在を知らず、水谷千重子を本物の演歌歌手のひとりとして見に来る高齢のお客さんも少なくないのだという。

 そんなお客さんに涙ながらに握手を求められた時に感じたという友近の言葉を今週は取り上げたい。彼女は「私と水谷千重子は別物だ」と思ったという。

 友近のなりきり芸が現実を飛び越えた結果なのだろう。「芸歴50年」を自称する水谷千重子のコンサートには、中村雅俊、稲垣潤一、堀内孝雄、五木ひろし、川中美幸といった大物歌手も多数参加。五木ひろしを「五(ご)ぅちゃん」と呼べば、「そういえば千重子は僕のこと五ぅちゃんって言ってたよね」と乗ってくれる世界観を時間をかけて作り上げたのだ。

最新の芸能記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    梅宮アンナ「10日婚」短期間で"また"深い関係に…「だから騙される」父・辰夫さんが語っていた恋愛癖

  2. 2

    「時代と寝た男」加納典明(19) 神話レベルの女性遍歴、「機関銃の弾のように女性が飛んできて抱きつかれた」

  3. 3

    砂川リチャード抱える巨人のジレンマ…“どうしても”の出血トレードが首絞める

  4. 4

    日テレ退職の豊田順子アナが定年&再雇用をスルーした事情…ベテラン局アナ「セカンドキャリア」の明と暗

  5. 5

    “バカ息子”落書き騒動から続く江角マキコのお騒がせ遍歴…今度は息子の母校と訴訟沙汰

  1. 6

    中学受験で慶応普通部に合格した「マドラス」御曹司・岩田剛典がパフォーマーの道に進むまで

  2. 7

    吉沢亮「国宝」が絶好調! “泥酔トラブル”も納得な唯一無二の熱演にやまぬ絶賛

  3. 8

    阿部巨人“貧打の元凶”坂本勇人の起用に執着しているウラ事情…11日は見せ場なしの4タコ、打率.153

  4. 9

    ドジャース佐々木朗希の離脱は「オオカミ少年」の自業自得…ロッテ時代から繰り返した悪癖のツケ

  5. 10

    フジ・メディアHD株主総会間近…328億円赤字でも「まだマシ」と思える系列ローカル局の“干上がり”ぶり