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桧山珠美コラムニスト

大阪府大阪市生まれ。出版社、編集プロダクションを経て、フリーライターに。現在はTVコラムニストとして、ラジオ・テレビを中心としたコラムを執筆。放送批評誌「GALAC」に「今月のダラクシー賞」を長期連載中。

テレビは炎上に飛びつき炎上にビクビクするアホばかり

公開日: 更新日:

「ネットが炎上」というのは便利な言葉だ。スマホやパソコンが燃えるわけじゃなし、「炎上、炎上」と、うるさ過ぎる。番組も“炎上”を基準にして制作しているフシすらある昨今だ。でも、どんな話題にも賛否両論あるのは当たり前。世の中、少数意見やら踏み込んだ意見、開き直った意見があって当たり前。炎上したから、なんだってんだ。

 とにかくテレビは「ネットが炎上」が大好物で、どこかで炎上していないかと目を皿のようにして探す。もう消えかかっている火でも無理やりガソリンをかけて「炎上」させるからタチが悪い。

 そのくせ、一度、自分たちが攻撃されると毅然として戦うどころか、すぐに白旗を揚げる。夏菜主演の「人生が楽しくなる幸せの法則」(日本テレビ系)も炎上の被害を受けた。

 もともとのタイトルは「ちょうどいいブスのススメ」。それが女性差別だなんだと言われ、放送前に改題した。そもそも、お笑い芸人・相席スタート山崎ケイの売り文句で、山崎いわく「ちょうどいいブス」は「酔ったらイケるブス」のこと。

 ドラマはそんな彼女のエッセー「ちょうどいいブスのススメ」をもとにして作られているから「ちょうどいいブス」で問題なし。「人生が楽しくなる幸せの法則」などという、啓発本のタイトルみたいな題名、つまらん。

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