素質は十分…落語界史上初「3代現役」の可能性が出てきた

公開日: 更新日:

 親子で同時代に活躍した落語家はいたが、3代揃ってというのはいまだにない。ところが、2015年に木久蔵の長男が林家コタの芸名で、父親の芸歴20周年記念公演で初舞台を踏んだ。私は客席で見ていたが、とっても口調がよく、はきはきと「桃太郎」の小噺を演じたので驚いたものだ。これで歌舞伎役者みたいに、3代が現役という可能性が出てきた。

「コタが生まれた時に、『将来、木久蔵を継がせなさい』って言われましたから(笑い)。俺はつなぎかよってツッコミました。ただ、今10歳で小学校5年生なので、まだどうなるかわかりません。僕の場合、幼い頃からある程度落語を教えてもらってたらどうなっていたかと思うことがあるんで、コタにはその環境を感じ取って欲しい」

 祖父の木久扇はどう考えているのか。

「うれしいですね。孫のためにも、できるだけこの世にいてあげなくちゃと思ってます。僕が稽古をつけてて、今『初天神』を覚えてる最中ですが、とってものみ込みが早い。それに高座に出ても上がらない。これには驚きです。でも、必ず落語家になれというわけじゃない。あくまでも当人の意思を尊重します」

最新の芸能記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    日本は強い国か…「障害者年金」を半分に減額とは

  2. 2

    SBI新生銀が「貯金量107兆円」のJAグループマネーにリーチ…農林中金と資本提携し再上場へ

  3. 3

    巨人が李承燁コーチ就任を発表も…OBが「チグハグ」とクビを傾げるFA松本剛獲得の矛盾

  4. 4

    「おこめ券」でJAはボロ儲け? 国民から「いらない!」とブーイングでも鈴木農相が執着するワケ

  5. 5

    NHK朝ドラ「ばけばけ」が途中から人気上昇のナゾ 暗く重く地味なストーリーなのに…

  1. 6

    侍Jで加速する「チーム大谷」…国内組で浮上する“後方支援”要員の投打ベテラン

  2. 7

    石破前首相も参戦で「おこめ券」批判拡大…届くのは春以降、米価下落ならありがたみゼロ

  3. 8

    阿部巨人に大激震! 24歳の次世代正捕手候補がトレード直訴の波紋「若い時間がムダになっちゃう」と吐露

  4. 9

    ドジャース首脳陣がシビアに評価する「大谷翔平の限界」…WBCから投打フル回転だと“ガス欠”確実

  5. 10

    高市政権の物価高対策「自治体が自由に使える=丸投げ」に大ブーイング…ネットでも「おこめ券はいらない!」