著者のコラム一覧
井筒和幸映画監督

1952年12月13日、奈良県出身。県立奈良高校在学中から映画製作を始める。75年にピンク映画で監督デビューを果たし、「岸和田少年愚連隊」(96年)と「パッチギ!」(04年)では「ブルーリボン最優秀作品賞」を受賞。歯に衣着せぬ物言いがバラエティ番組でも人気を博し、現在は週刊誌やラジオでご意見番としても活躍中。

スマホは使いよう?日本語らしい会話が日ごとに消えていく

公開日: 更新日:

 若いスタッフ同士の会話を聞いてると、片頭痛が起こりそうだ。最近、人と会話できないヤツがやたら現れてきた。特別な病気でもなく、認知症が始まる年でもないのに、仕事を報告できないから、皆も困ってしまう。

 先輩格が見習いの若造に「さっき何を確認しに行ってきた?」と聞くと、「金で、ちょっと」で話が止まった。「だから、ちょっと何の金の確認してきたんだ?」と再度、先輩が問うと「仮払いと領収書で」と言ったきり、また途切れた。先輩が声を上げ「だから、誰に払われた仮払いと領収書をどうしてきたって?」とただすと、そのパソコンとスマホ操作だけは人の何倍も得意な若造は急に前頭葉がパニックになったか顔を赤らめ、「自分の金がイケてたかで……」と、また話を詰まらせてしまった。

 今までの仮払金で払った分と領収書の合計が合ってたかどうか確認してきましたと最初から言えば、10秒で済んだ話だ。新米スタッフ、といってももう30歳になる大卒の男だが、自分のしたこともロクに説明しない。いや、説明ができない。主語も述語も省略できる「SNS」に慣れ過ぎたからか。

最新の芸能記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    阪神・梅野がFA流出危機!チーム内外で波紋呼ぶ起用法…優勝M点灯も“蟻の一穴”になりかねないモチベーション低下

  2. 2

    梅野隆太郎は崖っぷち…阪神顧問・岡田彰布氏が指摘した「坂本誠志郎で捕手一本化」の裏側

  3. 3

    国民民主党「選挙違反疑惑」女性議員“首切り”カウントダウン…玉木代表ようやく「厳正処分」言及

  4. 4

    阪神に「ポスティングで戦力外」の好循環…藤浪晋太郎&青柳晃洋が他球団流出も波風立たず

  5. 5

    本命は今田美桜、小芝風花、芳根京子でも「ウラ本命」「大穴」は…“清純派女優”戦線の意外な未来予想図

  1. 6

    巨人・戸郷翔征は「新妻」が不振の原因だった? FA加入の甲斐拓也と“別れて”から2連勝

  2. 7

    時効だから言うが…巨人は俺への「必ず1、2位で指名する」の“確約”を反故にした

  3. 8

    石破首相続投の“切り札”か…自民森山幹事長の後任に「小泉進次郎」説が急浮上

  4. 9

    今田美桜「あんぱん」44歳遅咲き俳優の“執事系秘書”にキュン続出! “にゃーにゃーイケオジ”退場にはロスの声も…

  5. 10

    参政党のSNS炎上で注目「ジャンボタニシ」の被害拡大中…温暖化で生息域拡大、防除ノウハウない生産者に大打撃