小坂明子さん「世界歌謡祭で名前を呼ばれた瞬間光が…」

公開日: 更新日:

 代表曲「あなた」のヒットから45年。小坂明子さん(62)にとって、平成を経て令和の時代にも引き継がれる名曲が生まれた瞬間は劇的だった。

  ◇  ◇  ◇

「あなた」の発売は1973年12月。私はまだ高校2年生、16歳でした。父が音楽家で私が通ったのは大阪音大付属高校。将来の夢は大学を卒業して父と同じ音楽家の資格を取ることだったので、歌手になるという選択肢はゼロでした。そんな中で生まれて初めて作詞作曲したのが「あなた」。好きとか愛という言葉を使うラブソングは嫌だな、私ならこうしたいと思って初めて作った曲でした。

 曲を作ったのは高1の2月でした。それがヤマハポピュラーソングコンテスト(ポプコン)京都大会で入賞し、8月に関西の決勝大会、10月に合歓の郷リゾート(三重・志摩半島)で決勝大会が行われてグランプリを獲得、11月に日本武道館の世界歌謡祭に出場することになりました。あれよあれよです。

 合歓の郷でグランプリを取ったくらいから、デビューの話もポツポツあって、周りの大人がワタワタしているのがわかりました。そんな中で迎えた世界歌謡祭。宿泊した会場近くのホテルから出場者43組が全員、バスで武道館まで移動したのですが、すごいベテランばかり、リハーサルでもうまい。最年少の私は舞台裏でガクガクし、どうなっちゃうんだろうと不安でいっぱいでした。

最新の芸能記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    日本は強い国か…「障害者年金」を半分に減額とは

  2. 2

    SBI新生銀が「貯金量107兆円」のJAグループマネーにリーチ…農林中金と資本提携し再上場へ

  3. 3

    巨人が李承燁コーチ就任を発表も…OBが「チグハグ」とクビを傾げるFA松本剛獲得の矛盾

  4. 4

    「おこめ券」でJAはボロ儲け? 国民から「いらない!」とブーイングでも鈴木農相が執着するワケ

  5. 5

    NHK朝ドラ「ばけばけ」が途中から人気上昇のナゾ 暗く重く地味なストーリーなのに…

  1. 6

    侍Jで加速する「チーム大谷」…国内組で浮上する“後方支援”要員の投打ベテラン

  2. 7

    石破前首相も参戦で「おこめ券」批判拡大…届くのは春以降、米価下落ならありがたみゼロ

  3. 8

    阿部巨人に大激震! 24歳の次世代正捕手候補がトレード直訴の波紋「若い時間がムダになっちゃう」と吐露

  4. 9

    ドジャース首脳陣がシビアに評価する「大谷翔平の限界」…WBCから投打フル回転だと“ガス欠”確実

  5. 10

    高市政権の物価高対策「自治体が自由に使える=丸投げ」に大ブーイング…ネットでも「おこめ券はいらない!」