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城下尊之芸能ジャーナリスト

1956年1月23日、福岡県北九州市生まれ。立教大学法学部卒。元サンケイスポーツ記者。82年、「モーニングジャンボ 奥様8時半です」(TBS)の芸能デスクとなり、芸能リポーターに転身。現在は「情報ライブ ミヤネ屋」(読売テレビ)、「朝生ワイド す・またん」(読売テレビ)、「バイキング」(フジテレビ)に出演中。

これぞ女優 八千草薫さんは芸能リポーター泣かせだった?

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 確かに高齢ではあるが、山歩きは死別した夫の谷口千吉監督の趣味で、それが八千草さんの趣味になった。結婚当時は19歳年上で離婚歴のある監督との関係が波紋を呼んだそうだが、外野の不安をよそに50年連れ添っている。

 つまり、八千草さんにはスキャンダルがなかったのだ。だから我々リポーターが追っかけ回すこともない。映画や舞台の製作発表で登壇してきても、ターゲットにならなかった。にもかかわらず常に存在感を見せる第一線の女優でいたことが、これぞ“本物の女優”の証明だろうと思う。どんな役柄でも、そのかわいらしさと上品さを自然に感じさせ続けてこられたのは、天性のものと努力があったればこそだ。

 そういえば、彼女と交流があった映画評論家の大ベテラン、浜村淳さん(84)が「山の自然が好きな八千草さんは、自宅の広い庭も、雑草をそのまま生やしっぱなしにするのがお好きで」と話していた。

■浮気について質問された役所広司は…

 これを書きながら、スキャンダルがないということで、ふと役所広司(63)を思い出した。ダブル不倫を題材にした映画に出演した際、浮気について質問したのだが、「まったく考えられない。女房がいますから」という答えだった。

 僕は“致命傷”にならないスキャンダルなら、対応さえ間違えなければ悪くないと思っている派だ。逆に知名度を上げる効果もあるからだ。しかし、目指すべきはやはり、八千草さんや役所のような映画や舞台で目立つ役者だろう。僕らの商売は上がったりだが……。

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