<5>五社監督が「こいつはふっと怖い顔になることがある」

公開日: 更新日:

 才賀は古今亭朝次と名乗っていた二つ目時代からテレビドラマに出演している。師匠の志ん朝が「鬼平犯科帳’81」(萬屋錦之介版)に出演した「用心棒」の回では、商家をゆするごろつき役で出た。そして、1982年には映画でいい役が付いた。

「五社英雄監督の『鬼龍院花子の生涯』で、鬼龍院政五郎の仲代達矢さんの子分役でした。その役の俳優を探していた監督が、撮影所のテレビで笑点の大喜利を見たんですな。あたしを指さして、『こいつは、ふっと怖い顔になることがある。座布団を取られて、ふてくされる顔もいい』と気に入ってくれたとか」

 政五郎の女房の姐さん役が岩下志麻。才賀は彼女の体に触れたという。

「姐さんのボディーガード役ですから、癪(胃けいれん)を起こした姐さんの体を指圧で抑える場面です。映画を見た仲間たちは、『あんましてた』と言いましたが、あれは癪を抑えたんで。ただ、志麻さんの体にまたがって腰のあたりを押したのは事実で、もうけ役でしたね」

 大作映画に出たことでますます売れてきた朝次は1985年に真打ち昇進が決まる。

最新の芸能記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    N党・立花孝志氏に迫る「自己破産」…元兵庫県議への名誉毀損容疑で逮捕送検、巨額の借金で深刻金欠

  2. 2

    高市内閣は早期解散を封印? 高支持率でも“自民離れ”が止まらない!葛飾区議選で7人落選の大打撃

  3. 3

    箱根駅伝は「勝者のノウハウ」のある我々が勝つ!出雲の7位から良い流れが作れています

  4. 4

    女子プロレス転向フワちゃんいきなり正念場か…関係者が懸念するタレント時代からの“負の行状”

  5. 5

    高市首相「午前3時出勤」は日米“大はしゃぎ”会談の自業自得…維新吉村代表「野党の質問通告遅い」はフェイク

  1. 6

    歪んだ「NHK愛」を育んだ生い立ち…天下のNHKに就職→自慢のキャリア強制終了で逆恨み

  2. 7

    我が専大松戸は来春センバツへ…「入念な準備」が結果的に“横浜撃破”に繋がった

  3. 8

    学歴詐称問題の伊東市長より“東洋大生らしい”フワちゃんの意外な一面…ちゃんと卒業、3カ国語ペラペラ

  4. 9

    村上宗隆、岡本和真、今井達也のお値段は?米スカウト&専門家が下すガチ評価

  5. 10

    自死した元兵庫県議の妻がN党・立花孝志党首を「名誉毀損」の疑いで刑事告訴…今後予想される厳しい捜査の行方