令和も続く昭和の“遺物”…形骸化する「レコ大」の存在価値

公開日: 更新日:

 年末恒例の芸能イベント「輝く!日本レコード大賞」の第61回が12月30日、東京の新国立劇場で行われ、TBS系で生放送されるが、スポーツ紙によると、今年は「レコード大賞争い白熱」なのだという。

 大賞候補となる優秀作品賞は、氷川きよしAKB48といったいつもの顔ぶれに、純烈、日向坂46、Little Glee Monster、Foorin(フーリン)の4組が初受賞。大賞の本命は、3連覇のかかる乃木坂46「Sing Out!」で、受賞すれば浜崎あゆみ(2001~03年)、EXILE(08~10年)以来、3組目の快挙。対抗馬のFoorinはNHK主催による「2020応援ソングプロジェクト」で応援ソングを歌うオーディションにより選出された小中学生5人組で、こちらが受賞すれば平均年齢11.2歳という史上最年少記録なのだそうだ。

■出来レースを裏読みすると…

「Foorinの楽曲『パプリカ』は人気のシンガー・ソングライター米津玄師プロデュース。乃木坂はヒットメーカー、秋元康氏のプロデュースですから、どちらの“政治力”が強いかの争いでも業界は注目しています。レコ大の審査委員はスポーツ紙など音楽担当の芸能記者たちで、彼らがレコード会社や芸能プロを牛耳る芸能界のドンの意向に影響されているというのは業界の常識。デキレースですけど、それを裏読みすることで、そこに今の芸能界での力関係が如実にあらわれるから、面白いのです」

 ある芸能プロ幹部は、そう言っている。

 だが、大賞が決まる舞台に注目のヒットメーカー米津玄師はいない。芸能界の力関係でいえば、トップの一角を占めるジャニーズ軍団も、レコ大そのものから撤退して久しい。

「今年の音楽シーンでいえば、話題の筆頭はCDデビュー20周年の嵐でしょう。来年末をもって活動休止するし、二宮和也の結婚もある。もともとレコ大にジャニーズは近藤真彦、光GENJI、少年隊らが出て盛り上げたものですが、1990年の忍者の扱いを巡ってもめて以降、見切りをつけて賞レースから撤退してしまった。これで、レコ大の価値低下に拍車がかかってしまった」(TBS関係者)

■関連キーワード

最新の芸能記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    元横綱・三重ノ海剛司さんは邸宅で毎日のんびりの日々 今の時代の「弟子を育てる」難しさも語る

  2. 2

    矢沢永吉&甲斐よしひろ“70代レジェンド”に東京の夜が熱狂!鈴木京香もうっとりの裏で「残る不安」

  3. 3

    巨人・岡本和真を直撃「メジャー挑戦組が“辞退”する中、侍J強化試合になぜ出場?」

  4. 4

    “最強の新弟子”旭富士に歴代最速スピード出世の期待…「関取までは無敗で行ける」の見立てまで

  5. 5

    “文春砲”で不倫バレ柳裕也の中日残留に飛び交う憶測…巨人はソフトB有原まで逃しFA戦線いきなり2敗

  1. 6

    【独自】自維連立のキーマン 遠藤敬首相補佐官に企業からの違法な寄付疑惑浮上

  2. 7

    物価高放置のバラマキ経済対策に「消費不況の恐れ」と専門家警鐘…「高すぎてコメ買えない」が暗示するもの

  3. 8

    福島市長選で与野党相乗り現職が大差で落選…「既成政党NO」の地殻変動なのか

  4. 9

    Snow Manライブで"全裸"ファンの怪情報も…他グループにも出没する下着や水着"珍客"は犯罪じゃないの?

  5. 10

    今の渋野日向子にはゴルフを遮断し、クラブを持たない休息が必要です