影山貴彦
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影山貴彦同志社女子大教授

▽かげやま・たかひこ 同志社女子大学学芸学部メディア創造学科教授。1962年、岡山県生まれ。早大政経学部卒。86年に毎日放送入社、「MBSヤングタウン」ほかテレビとラジオの番組を手掛ける。ABCラジオ番組審議会委員長、GAORA番組審議会副委員長、日本笑い学会理事。著書に「テレビドラマでわかる平成社会風俗史」(実業之日本社)、「おっさん力」(PHP研究所)、「テレビのゆくえ」(世界思想社)など。

「R-1ぐらんぷり」“無観客”がもたらしたエンタメの可能性

公開日: 更新日:

 歌手のaikoが8日、無観客ライブをYouTubeで無料配信していたが、スタッフが全力を注いだクオリティーの高い動画は、aikoの歌の力、生ライブができなかったもどかしさまで伝わるもので、プロの技を見せつけた。13万人が生視聴したのもうなずける。これまでYouTubeと同じことをやるのは、特に古参テレビマンのプライドが許さなかっただけで、もうそんな時代ではないことは、彼ら自身が十分気づいているはずだ。レディ・ガガの新作PVは好例で、全てスマホで撮影しているが〝プロの技〟を余すところなく見せている。

 今後はYouTuberがテレビに脅威を感じる番が来ると僕は思う。テレビの可能性は、まだまだある。

 “無観客R―1”はエンタメ界にそんな新たな風をもたらしたのではないだろうか。

(構成=岩渕景子)

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