「復活の日」(1980年)KADOKAWA

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 オールドファンに懐かしい旧作もある。70年代に「仁義なき戦い」シリーズで空前の大ヒットを飛ばした深作欣二監督が、角川春樹事務所の製作で手がけたのが本作。今や大物俳優の草刈正雄が主演した初の大ヒット映画になった。

 ボサボサ髪でボロをまとった草刈が、廃虚の世界をさまようテレビCMを覚えている世代もあるだろう。

 生物兵器として密かに開発された細菌が「イタリア風邪」となって世界中に蔓延する一方、いまだ冷戦下にあった80年当時の空気を反映して、人類は核兵器によって全滅寸前に追いやられる。公開当時は「核の恐怖」がリアルだったが、今となってはウイルス感染で死体の山となった都会の風景の方がリアル。

 唯一生き残った南極基地はいわばミニ国連だが、そこに中国の存在がないのも、今見ると奇妙に懐かしい。

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