二田一比古
著者のコラム一覧
二田一比古ジャーナリスト

福岡県出身。大学卒業後、「微笑」(祥伝社)の記者に。その後、「Emma」「週刊文春」(ともに文芸春秋)をはじめ、多くの週刊誌、スポーツ新聞で芸能分野を中心に幅広く取材、執筆を続ける。フリー転身後はコメンテーターとしても活躍。

1981年「フォーカス」創刊 個性が豊かな週刊誌カメラマン

公開日: 更新日:

■張り込みが趣味、曲芸師、のぞき専門…

 カメラマンも個性豊か。「戦争」「暴動」となれば自ら名乗りを上げる血気盛んなカメラマン。張り込みが趣味のような人もいた。バイクに乗ったまま両手を離してシャッターを切れる曲芸師みたいなカメラマンもいれば、カバンや紙袋にカメラを仕込み、気が付かれることなく隠し撮り。なぜか無線盗聴にたけたカメラマンもいた。

 親交のあったY氏はユニークなカメラマンだった。「通信社の社員カメラマンでしたが、担当が国会と皇室。毎日、スーツを着て定位置で写真を撮るだけ。退屈でした。もっと別なものを撮りたい」と退社。「なにか特技がないとフリーでやっていけない」と百八十度違う、のぞきカメラマンに転身した。

 眼鏡をかけ、のぞきとは縁のない真面目そうなタイプ。きっかけは知人に教えられたのぞきの世界。当時、新宿など都内の公園はアベック天国。ベンチや芝生でお楽しみになる人がいた。それをこっそり見るのが通称「のぞき屋」と呼ばれる人。プロののぞき屋にはルールがあった。

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