てれびのスキマ 戸部田誠
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てれびのスキマ 戸部田誠ライタ―

1978年生まれのテレビっ子ライター。「芸能界」というビジネスは、いかにして始まったのか。貴重な証言を収録した「芸能界誕生」(新潮新書)。伝説の番組「アメリカ横断ウルトラクイズ」を基に描く青春群像ノンフィクションノベル「史上最大の木曜日 クイズっ子たちの青春記」(双葉社)。2つの最新著が絶賛発売中!

チャンス大城は生き方が不器用 苦難で培った人間力の強さ

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 一方で、芸人仲間からの評価はもともと高かった。彼は吉本の養成所NSCに8期(同期は千原兄弟、FUJIWARAら)と13期(同ブラックマヨネーズ、野性爆弾、次長課長ら)と2度通っている。8期の千原ジュニアからは「同期の中で天才と呼ばれてた男」(「すべらない話」18年1月20日)と評され、13期のくっきー!も「スキルはえげつなかった。めちゃくちゃおもろかった。みんなが嫉妬するくらい。同期で1位」(テレビ朝日「しくじり先生 俺みたいになるな!!」20年3月2日)と絶賛する。

 小1の頃に心臓など内臓の位置が左右逆になっている「内臓逆位」という奇病だと発覚した大城はずっと、いじめられっ子だった。アトピー性皮膚炎もひどく、包帯を巻いて学校に通っていたため、「ミイラマン」と呼ばれ、掃除用具入れに閉じ込められたりしていた。いじめは年々ひどくなり「柔道部の畳盗んでこい」「図書室の本を半分盗め」などと命令されたこともあった。

 コンビとして芸人デビュー後、2年で解散。環境を変えるため、23歳で上京するが、そこでも芸人にはウケても、観客にはウケないという日々が続き、どんどん“地下”へ潜っていった。トークライブのネタのために、カルト宗教に潜入したりもした。

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