W杯の大団円に思う“アイデアの壁” 「百年構想」から33年…地場=ホームは道半ば
ワールドカップ(W杯)が終わった。うさんくさい話題も多かったが、FIFAは満足だろう。増枠されながら世界ランク上位4カ国がそろって4強に勝ち上がり、1位と2位の息詰まる決勝戦……実力はしっかり反映された。これで参加国を64に増やす案に弾みがつけば、日本には苦しい流れになる。
Jリーグが旗揚げしたのは1993年だった。その前年だったか、サッカー誌「イレブン」の編集長だった故手塚宣武さんと、高校サッカーの名門・帝京高校の古沼貞雄監督を訪ね、プロ化や高校サッカーと対立しかねないクラブ制への考えを聞いたことがある。古沼さんは穏やかに2つの話をしてくれた。
「高校の選手は勉強が苦手かも知れない。授業も分からんでしょう。でも教室にはサッカーにまるで興味がなく、マラドーナなんか知らない生徒も大勢いるんです。社会に出るまでの大事な経験だろうと思うんです」
プロ化に対してはこんな話をしてくれた。
「たまに歌が上手で、私は美空ひばりのようになりたいという生徒がいます。野球が好きで長嶋のようになるんだという子もいる。なれませんよ、まずね。でも、そう思わない子供は絶対になれない。サッカーのプロ化はそういう夢をくれるかも知れない」


















