著者のコラム一覧
二田一比古ジャーナリスト

福岡県出身。大学卒業後、「微笑」(祥伝社)の記者に。その後、「Emma」「週刊文春」(ともに文芸春秋)をはじめ、多くの週刊誌、スポーツ新聞で芸能分野を中心に幅広く取材、執筆を続ける。フリー転身後はコメンテーターとしても活躍。

ヤクザ役で活躍「ピラニア軍団」故・志賀勝さんの強面伝説

公開日: 更新日:

 4月3日、俳優の志賀勝さんが亡くなった(享年78)。東映専属俳優として時代劇からヤクザ映画まで長年にわたり脇役俳優として活躍した。死亡記事も脇役らしく小さく載っただけだったが、京都で過ごした人生は型破りだった。

 志賀さんと最後に会ったのは6年ほど前のこと。久しぶりに近況を聞こうと京都に出向いた。体調が悪いこともあり、「昼間でいいか」と言ってきた。京都市内のホテルのラウンジで待ち合わせ。強面の顔が入って来た。剃り込んだ眉とトレードマークの薄茶のサングラスは変わらないが、片手には杖。脇には奥さんが体を支えるように付き添っていた。脳梗塞・拡張型心筋症などで何度となく入退院を繰り返し、体はボロボロの状態だった。

 奥さんがコーヒーを頼むのを制するように、「久しぶりに会ったのに、コーヒーは失礼や。ビールでも飲もうや」とビールを注文。奥さんいわく「私が付いてきたのは体を支えることよりも、どこかに飲みに行く心配があったから」。

 1杯だけと言われた小さなグラスの生ビールを少しずつ飲む。「うまいな」という言葉は実感がこもっていた。ビールで口も滑らかになったのか、昔話に花が咲いた。

最新の芸能記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    広陵・中井監督が語っていた「部員は全員家族」…今となっては“ブーメラン”な指導方針と哲学の数々

  2. 2

    11歳差、バイセクシュアルを公言…二階堂ふみがカズレーザーにベタ惚れした理由

  3. 3

    中居正広氏は法廷バトルか、泣き寝入りか…「どちらも地獄」の“袋小路生活”と今後

  4. 4

    【広陵OB】今秋ドラフト候補が女子中学生への性犯罪容疑で逮捕…プロ、アマ球界への小さくない波紋

  5. 5

    二階堂ふみと電撃婚したカズレーザーの超個性派言行録…「頑張らない」をモットーに年間200冊を読破

  1. 6

    開星(島根)野々村直通監督「グラウンドで倒れたら本望?そういうのはない。子供にも失礼ですから」

  2. 7

    最速158キロ健大高崎・石垣元気を独占直撃!「最も関心があるプロ球団はどこですか?」

  3. 8

    風間俊介の“きゅるるん瞳”、庄司浩平人気もうなぎ上り!《BL苦手》も虜にするテレ東深夜ドラマの“沼り力”

  4. 9

    前代未聞! 広陵途中辞退の根底に「甲子園至上主義」…それを助長するNHK、朝日、毎日の罪

  5. 10

    山下美夢有が「素人ゴルファー」の父親の教えでメジャータイトルを取れたワケ