酒井くにおさん 春団治師匠に誘われた「飛田でもう一軒」

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「とおるちゃん!」と相方の実弟を甲高い声で連呼するフレーズでおなじみのベテラン漫才師、酒井くにお・とおるの酒井くにおさん(72)。若き日にお酒を飲ませてくれたレツゴー三匹、3代目春団治、そして正月の舞台で泥酔した相方の話をしみじみとしてくれた。

  ◇  ◇  ◇

 最初は飲めなかったんですけどね、芸人として東京から大阪に移った二十四、五歳の時からは先輩方によく誘われて、ビール1杯が2杯になり、やがて焼酎になり……だんだんと飲めるようになりましたよ。

 おごってくれた先輩はレツゴー三匹のみなさん。長作さんは強くないのか、すぐ酔うんですよ。酔うと人を叩く癖があってね。

 リーダー(正児)はね、私が1杯飲んでる間に駆けつけ3杯みたいにたくさん飲むんですよ。そしてすぐに、「もう出よか?」と言うんです。せっかちなんですね。何度も連れていってもらいましたけど、そのうち僕はお断りしました。「師匠と飲むと落ち着きがないんでイヤです」と(笑い)。

 一番落ち着きがあったのは、じゅんさん。静かなお酒です。奥さんがミナミでお店やってらしたけど、じゅんさんはあまり行ってなかったんじゃないかな。

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