著者のコラム一覧
平野悠「ロフト」創業者

1944年8月10日、東京都生まれ。71年の「烏山ロフト」を皮切りに西荻、荻窪、下北沢、新宿にロフトをオープン。95年に世界初のトークライブ「ロフトプラスワン」を創設した。6月、ピースボート世界一周航海で経験した「身も心も焦がすような恋」(平野氏)を描いた「セルロイドの海」(世界書院)を刊行。作家デビューを果たした。

ライブハウスで壮絶な最期を遂げた故・南正人さんを悼む

公開日: 更新日:

 70年に岐阜「中津川フォークジャンボリー」に出演。71年にファーストアルバム「回帰線」をRCAからリリース。73年にはキングレコード系のベルウッドからアルバム「南正人」を発表した。

 大学時代に<はしかにかかるように>新左翼運動にはまり、中退して郵政省に入省して左翼系労働運動に従事した(逮捕歴3回!)。70年に活動から逃げ出し、翌年3月にジャズ喫茶「烏山ロフト」をオープン。73年6月に「西荻窪ロフト」を開いた。週末に生演奏をやるライブスポットだ。

 74年秋。南さんのコミューンを訪ねた。武蔵野にそよぐ秋風は、まだ温かみがあった。数人の若い男女が農作業に従事していた。ボサボサ頭にバンダナを巻き、ヒゲをたくわえたメガネ顔がぬ~っと現れ、庭に置きっぱなしの安楽椅子に座ってこう言った。

「平野さんもいかがですか?」

 独特の甘ったるい匂いが漂っていた。

=この項つづく

【連載】ロフト創業者が見たライブハウス50年

最新の芸能記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    阪神・梅野がFA流出危機!チーム内外で波紋呼ぶ起用法…優勝M点灯も“蟻の一穴”になりかねないモチベーション低下

  2. 2

    梅野隆太郎は崖っぷち…阪神顧問・岡田彰布氏が指摘した「坂本誠志郎で捕手一本化」の裏側

  3. 3

    国民民主党「選挙違反疑惑」女性議員“首切り”カウントダウン…玉木代表ようやく「厳正処分」言及

  4. 4

    阪神に「ポスティングで戦力外」の好循環…藤浪晋太郎&青柳晃洋が他球団流出も波風立たず

  5. 5

    本命は今田美桜、小芝風花、芳根京子でも「ウラ本命」「大穴」は…“清純派女優”戦線の意外な未来予想図

  1. 6

    巨人・戸郷翔征は「新妻」が不振の原因だった? FA加入の甲斐拓也と“別れて”から2連勝

  2. 7

    時効だから言うが…巨人は俺への「必ず1、2位で指名する」の“確約”を反故にした

  3. 8

    石破首相続投の“切り札”か…自民森山幹事長の後任に「小泉進次郎」説が急浮上

  4. 9

    今田美桜「あんぱん」44歳遅咲き俳優の“執事系秘書”にキュン続出! “にゃーにゃーイケオジ”退場にはロスの声も…

  5. 10

    参政党のSNS炎上で注目「ジャンボタニシ」の被害拡大中…温暖化で生息域拡大、防除ノウハウない生産者に大打撃