追悼・田中邦衛さん「邦ちゃんの会」をつくりたかった

公開日: 更新日:

 他の出演者やスタジオ内のスタッフは凍りついたが、私は、面白くなった。

「そうですよね。どうでもいいですよね。そうだ、黙ってる田中邦衛さんを映しましょう。テレビなんですから。ラジオでこれじゃ、放送事故だけど、大丈夫!いいんです、このままで。はははは……皆さん、本日のゲストは田中邦衛さんです」

 そしたらチラッとこっちを見て、ふっと笑った。面倒くさかった。

 トークが嫌なら断ればよかったのに、番宣とか何かどうしてもお願いされて渋々来てくださったのに入り口でトラブり、そりゃあ機嫌も悪くなりますよね。後にも先にもお会いしたのはその1回だけ。でも“邦”だし、好きだった。名ゼリフ「よ? 澄ちゃん、いいだろぉ? よ?」も「まだ子どもが食ってる途中でしょうが!」ももれなく真似させていただいてます。余談だが松村邦洋も三田村邦彦さんも向田邦子さんも好きだ。“邦ちゃんの会”をつくりたかった。でもきっと口をとんがらかして下を向いて「俺、そーゆーのは……いいよ(嫌だよ)」と小さな声で言っただろう。合掌。

最新の芸能記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    阪神・梅野がFA流出危機!チーム内外で波紋呼ぶ起用法…優勝M点灯も“蟻の一穴”になりかねないモチベーション低下

  2. 2

    梅野隆太郎は崖っぷち…阪神顧問・岡田彰布氏が指摘した「坂本誠志郎で捕手一本化」の裏側

  3. 3

    国民民主党「選挙違反疑惑」女性議員“首切り”カウントダウン…玉木代表ようやく「厳正処分」言及

  4. 4

    阪神に「ポスティングで戦力外」の好循環…藤浪晋太郎&青柳晃洋が他球団流出も波風立たず

  5. 5

    本命は今田美桜、小芝風花、芳根京子でも「ウラ本命」「大穴」は…“清純派女優”戦線の意外な未来予想図

  1. 6

    巨人・戸郷翔征は「新妻」が不振の原因だった? FA加入の甲斐拓也と“別れて”から2連勝

  2. 7

    時効だから言うが…巨人は俺への「必ず1、2位で指名する」の“確約”を反故にした

  3. 8

    石破首相続投の“切り札”か…自民森山幹事長の後任に「小泉進次郎」説が急浮上

  4. 9

    今田美桜「あんぱん」44歳遅咲き俳優の“執事系秘書”にキュン続出! “にゃーにゃーイケオジ”退場にはロスの声も…

  5. 10

    参政党のSNS炎上で注目「ジャンボタニシ」の被害拡大中…温暖化で生息域拡大、防除ノウハウない生産者に大打撃