追悼・田中邦衛さん「邦ちゃんの会」をつくりたかった

公開日: 更新日:

 名優・田中邦衛さん(享年88)が亡くなった。映画ドラマ、たくさんの作品に出演されたが、中でも私より年上の方々は“若大将シリーズ”の青大将、私より年下は完全に“北の国から”の五郎だろう。

 どちらも素晴らしかった。ものまねをしてください! と言わんばかりの強烈なキャラ。最近はなかなかそういう俳優いませんよね。どうやったらそんな口の開き方になるんだろう?とか、独特の間と言い回し、目線、表情、歩き方、服装などなど、演技なんだろうけど、圧倒的な存在感だった。たけしさんの鬼瓦権造のような五郎さんのファッションの印象が強いが、丈の短いスリムなズボンに革靴、オシャレなイメージもあった。

 残念ながらお芝居で共演したことはないが、1度だけ、私が司会する明るいトーク番組にゲストでいらしたことがある。まず、フジテレビの玄関にスタッフが迎えに行かなかったのもダメだけど、時間より少し早くおひとりでいらして、入り口でガードマンさんに止められて、確認を取っている間に帰ってしまった。気がついたスタッフが真っ青になりすぐに追いかけ、謝り倒し、何とかスタジオ入り。本番では「はじめまして、邦の字が一緒ですね」「………」「俳優になろうと思ったきっかけは?」下を向きかなり長い沈黙の後「そーゆーのは、いいよ」と来た。

最新の芸能記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    立花孝志氏はパチプロ時代の正義感どこへ…兵庫県知事選を巡る公選法違反疑惑で“キワモノ”扱い

  2. 2

    タラレバ吉高の髪型人気で…“永野ヘア女子”急増の珍現象

  3. 3

    ロッテ佐々木朗希は母親と一緒に「米国に行かせろ」の一点張り…繰り広げられる泥沼交渉劇

  4. 4

    中山美穂さんの死を悼む声続々…ワインをこよなく愛し培われた“酒人脈” 隣席パーティーに“飛び入り参加”も

  5. 5

    《#兵庫県恥ずかしい》斎藤元彦知事を巡り地方議員らが出しゃばり…本人不在の"暴走"に県民うんざり

  1. 6

    シーズン中“2度目の現役ドラフト”実施に現実味…トライアウトは形骸化し今年限りで廃止案

  2. 7

    兵庫県・斎藤元彦知事を待つ12.25百条委…「パー券押し売り」疑惑と「情報漏洩」問題でいよいよ窮地に

  3. 8

    陰で糸引く「黒幕」に佐々木朗希が壊される…育成段階でのメジャー挑戦が招く破滅的結末

  4. 9

    大量にスタッフ辞め…長渕剛「10万人富士山ライブ」の後始末

  5. 10

    立花孝志氏の立件あるか?兵庫県知事選での斎藤元彦氏応援は「公選法違反の恐れアリ」と総務相答弁