城下尊之
著者のコラム一覧
城下尊之芸能ジャーナリスト

1956年1月23日、福岡県北九州市生まれ。立教大学法学部卒。元サンケイスポーツ記者。82年、「モーニングジャンボ 奥様8時半です」(TBS)の芸能デスクとなり、芸能リポーターに転身。現在は「情報ライブ ミヤネ屋」(読売テレビ)、「朝生ワイド す・またん」(読売テレビ)、「バイキング」(フジテレビ)に出演中。

東出昌大は「映画に主演した」という“実績”で再出発した

公開日: 更新日:

 昨年、不倫の末に女優の杏(35)と離婚した東出昌大(33)が、3年ぶりに映画に主演することが業界で話題になっている。

 離婚前後も東出は映画「コンフィデンスマンJP」の宣伝や舞台の仕事もあり、露出はそこそこあった。ただ、不倫騒動で4社のCMが打ち切りになり、新たな仕事の話もない中、今後の活動がどうなるのか気になっていた。

 その点で、「映画の主演」という言葉の持つ意味は大きく、事務所関係者の努力と戦略が感じられる。

■不倫の先輩(?)はブランク中にマグロ釣り

 スキャンダルの後の仕事について、思い出すのは故・松方弘樹さんだ。最初の結婚の後、不倫とも見えた仁科亜季子と再婚した頃の話である。

 当時の事務所社長が「あの騒動の後、丸々2年間、一切の仕事のオファーがなかったんだ。でも、慌ててもいいことはない」と話していた。

 で、何をしていたのか。当時の松方さんは趣味のマグロ釣りで海外にばかり出かけていたという。松方さんはデビューの頃から主役級の仕事ばかりやってきた。少々の間が空いても、「やはり主役」ということにこだわり続け、仕事依頼が戻ってきても主演であり続けたのだ。

 すでに大物俳優ではあったが、2年間のブランクが後に「松方弘樹・世界を釣る!」というテレビシリーズの仕事にもつながる。仕事の幅を広げる結果にもなったわけだ。

東出の実力が大きく試されている

 では、東出だが、CMがなくなり、新たな仕事のオファーもない中、悪いイメージが薄れるのを待つのが“常道”のところを、事務所が主演映画の仕事を入れてきた。「草の響き」(斎藤久志監督)という作品で、北海道函館の映画館の代表が企画・プロデュースし、函館を舞台にひたすら函館の街をランニングしながら人と交流する物語らしい。正直、観客動員が多い大ヒット作になるのは難しいかもしれないが、主演としての表現力、演技力が問われることになりそうな作品だろう。すでに昨年11月にクランクインしており、作品自体はすでに完成していて、この秋に公開予定だ。

 ここで大きいのは映画に主演したという実績である。業界人に対し、「ああ、主演でもOKなんだ」と頭の中に残していくことが大事で、無論、ヒット作になれば次々に自分の作品にも出てくれというプロデューサーが現れてくるだろう。要するに、試金石。彼の実力が大きく試されているということで、業界人もその可否を見守っている。

■関連キーワード

最新の芸能記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1
    大谷騒動は「ウソつき水原一平におんぶに抱っこ」の自業自得…単なる元通訳の不祥事では済まされない

    大谷騒動は「ウソつき水原一平におんぶに抱っこ」の自業自得…単なる元通訳の不祥事では済まされない

  2. 2
    狙われた大谷の金銭感覚…「カネは両親が管理」「溜まっていく一方」だった無頓着ぶり

    狙われた大谷の金銭感覚…「カネは両親が管理」「溜まっていく一方」だった無頓着ぶり

  3. 3
    米国での評価は急転直下…「ユニコーン」から一夜にして「ピート・ローズ」になった背景

    米国での評価は急転直下…「ユニコーン」から一夜にして「ピート・ローズ」になった背景

  4. 4
    中学校勤務の女性支援員がオキニ生徒と“不適切な車内プレー”…自ら学校長に申告の仰天ア然

    中学校勤務の女性支援員がオキニ生徒と“不適切な車内プレー”…自ら学校長に申告の仰天ア然

  5. 5
    初場所は照ノ富士、3月場所は尊富士 勢い増す伊勢ケ浜部屋勢を支える「地盤」と「稽古」

    初場所は照ノ富士、3月場所は尊富士 勢い増す伊勢ケ浜部屋勢を支える「地盤」と「稽古」

  1. 6
    渡辺徹さんの死は美談ばかりではなかった…妻・郁恵さんを苦しめた「不倫と牛飲馬食」

    渡辺徹さんの死は美談ばかりではなかった…妻・郁恵さんを苦しめた「不倫と牛飲馬食」

  2. 7
    水原一平元通訳は稀代の「人たらし」だが…恩知らずで非情な一面も

    水原一平元通訳は稀代の「人たらし」だが…恩知らずで非情な一面も

  3. 8
    「チーム大谷」は機能不全だった…米メディア指摘「仰天すべき無能さ」がド正論すぎるワケ

    「チーム大谷」は機能不全だった…米メディア指摘「仰天すべき無能さ」がド正論すぎるワケ

  4. 9
    「ただの通訳」水原一平氏がたった3年で約7億円も借金してまでバクチできたワケ

    「ただの通訳」水原一平氏がたった3年で約7億円も借金してまでバクチできたワケ

  5. 10
    大谷翔平は“女子アナ妻”にしておけば…イチローや松坂大輔の“理にかなった結婚”

    大谷翔平は“女子アナ妻”にしておけば…イチローや松坂大輔の“理にかなった結婚”