著者のコラム一覧
細田昌志ノンフィクション作家

1971年、岡山市生まれ、鳥取市育ち。CS放送「サムライTV」キャスターから放送作家としてラジオ、テレビの制作に携わり、ノンフィクション作家に。7月に「沢村忠に真空を飛ばせた男 昭和のプロモーター・野口修評伝」(新潮社)が、第43回講談社本田靖春ノンフィクション賞を受賞。

戦時中、海外に駐留する日本軍の慰問興行から芸能プロに

公開日: 更新日:

 現代の芸能プロダクションは、非常に大まかに分けて5つの潮流に区分けされる。

①明治期の自由民権運動から勃興した演歌や、同時期に派生した浪花節(浪曲)をルーツとしたプロダクション。

②大正期以降に劇場経営を始め、劇場や寄席に出演させていた噺家や漫才師をそのまま所属させたプロダクション。

映画会社の専属俳優もしくは役者部を本社と切り離して立ち上げたプロダクション。

④戦時中、海外に駐留する日本軍を対象として行われた慰問興行から、歌手や一座のマネジメントを請け負うようになったプロダクション。

⑤戦後、米軍キャンプを回ったジャズマンが、そのまま自身の仕事の窓口として起業したプロダクション。

 本連載の主人公、野口修の実家である野口家が上海の日本租界で起業した野口興行部は④に該当する。ちなみに、戦後の日本芸能界に帝国を築いた渡辺プロダクションや、和田アキ子綾瀬はるか深田恭子ら人気芸能人を多数抱えるホリプロは⑤である。吉本興業は言うまでもなく②となる。

最新の芸能記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    ヤクルト村上宗隆と巨人岡本和真 メジャーはどちらを高く評価する? 識者、米スカウトが占う「リアルな数字」

  2. 2

    大山悠輔が“巨人を蹴った”本当の理由…東京で新居探し説、阪神に抱くトラウマ、条件格差があっても残留のまさか

  3. 3

    中山美穂さんの死を悼む声続々…ワインをこよなく愛し培われた“酒人脈” 隣席パーティーに“飛び入り参加”も

  4. 4

    ロッテ佐々木朗希は母親と一緒に「米国に行かせろ」の一点張り…繰り広げられる泥沼交渉劇

  5. 5

    大谷翔平の28年ロス五輪出場が困難な「3つの理由」 選手会専務理事と直接会談も“武器”にならず

  1. 6

    陰で糸引く「黒幕」に佐々木朗希が壊される…育成段階でのメジャー挑戦が招く破滅的結末

  2. 7

    豊作だった秋ドラマ!「続編」を期待したい6作 「ザ・トラベルナース」はドクターXに続く看板になる

  3. 8

    巨人・岡本和真の意中は名門ヤンキース…来オフのメジャー挑戦へ「1年残留代」込みの年俸大幅増

  4. 9

    悠仁さまは東大農学部第1次選考合格者の中にいるのか? 筑波大を受験した様子は確認されず…

  5. 10

    中山美穂さんが「愛し愛された」理由…和田アキ子、田原俊彦、芸能リポーターら数々証言