(9)「足が、痛いよ」…母からの深夜の電話に不安が募る

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 おかんがショートステイで暮らし始めて3日が過ぎた。少しは慣れてくれただろうか。気になっているものの初日の強烈な抵抗と罵声が心の中に残っていて、電話をかけることを躊躇していた。

 その代わり近くに暮らす兄が毎日のように訪ね、様子を報告してくれていた。こういう時に兄弟がいると助かる。ひとりっ子じゃなくてよかった。

「どうにか落ち着いているよ」

「今日は風呂に入れてもらって気持ちよさそうにしていた」

「ご飯は毎日完食しているってさ」

 問題なく暮らしていることにホッとしたものの、このまま兄に任せっきりでは申し訳ない。3日後には要介護認定の訪問調査とMRI検査が控えている。おかんにはその旨をしっかり説明し、自分が付き添うことを伝えておこう。

 意を決して電話をかけてみた。午後3時、4時、5時。呼び出し音は鳴るが出ない。この頃のおかんは携帯電話の扱いに戸惑うことが増え、変なボタンを押して消音(バイブ)状態になっているのかもしれない。まぁ、何かあれば施設から連絡が入るだろうからいいか。そんな気持ちでいたのだが……。

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