(9)「足が、痛いよ」…母からの深夜の電話に不安が募る

公開日: 更新日:

 おかんがショートステイで暮らし始めて3日が過ぎた。少しは慣れてくれただろうか。気になっているものの初日の強烈な抵抗と罵声が心の中に残っていて、電話をかけることを躊躇していた。

 その代わり近くに暮らす兄が毎日のように訪ね、様子を報告してくれていた。こういう時に兄弟がいると助かる。ひとりっ子じゃなくてよかった。

「どうにか落ち着いているよ」

「今日は風呂に入れてもらって気持ちよさそうにしていた」

「ご飯は毎日完食しているってさ」

 問題なく暮らしていることにホッとしたものの、このまま兄に任せっきりでは申し訳ない。3日後には要介護認定の訪問調査とMRI検査が控えている。おかんにはその旨をしっかり説明し、自分が付き添うことを伝えておこう。

 意を決して電話をかけてみた。午後3時、4時、5時。呼び出し音は鳴るが出ない。この頃のおかんは携帯電話の扱いに戸惑うことが増え、変なボタンを押して消音(バイブ)状態になっているのかもしれない。まぁ、何かあれば施設から連絡が入るだろうからいいか。そんな気持ちでいたのだが……。

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    侍Jで待遇格差が浮き彫りに…大谷翔平はもちろん「メジャー組」と「国内組」で大きな隔たり

  2. 2

    元横綱照ノ富士が“弟子暴行”で角界に大激震! 転籍組との微妙な関係、燻っていた「無理やり改名」の火種

  3. 3

    “30万着サバいて60億円”…侍Jがソロバンはじくレプリカユニホームのバカ儲け

  4. 4

    「Hey! Say! JUMP」山田涼介のグループ内「独り勝ち」で広がるメンバー間の“収入格差”

  5. 5

    伊野尾慧×松本穂香ドラマが“超”高評価なのは「リブート」の反動? 日曜夜に広がる“癒やし需要”

  1. 6

    宮城大弥が激白した! 大谷翔平にタメ口の顛末、兄貴分の山本由伸、オリックス愛

  2. 7

    弟子を殴った元横綱照ノ富士 どれだけ潔くても厳罰必至か…「酒瓶で…」「女性を庇った」飛び交う情報

  3. 8

    元横綱・白鵬に「伊勢ケ浜部屋移籍案」急浮上で心配な横綱・照ノ富士との壮絶因縁

  4. 9

    TBS「サンデーモーニング」は高市政権に狙い撃ちされないか…高視聴率だからこそ心配だ!

  5. 10

    佐藤二朗に全部賭けた! フジテレビ“火9”連敗阻止なるか…民放GP帯ドラマ初主演の吉凶