著者のコラム一覧
鈴木英介株式会社イシュラン代表取締役

東京大学経済学部、ダートマス大学経営大学院卒。「納得の医療を創る」を目指し株式会社メディカル・インサイト、株式会社イシュランを創業。医療メルマガ「イシュラン」は会員数10万人超。著書に「後悔しないがんの病院と名医の探し方」。

(6)がん治療のクスリの進化は目を見張るレベル

公開日: 更新日:

 日本人の死亡原因でがんが1位になったのは1981年。以来、現在に至るまで右肩上がりで上昇を続けています。とはいえ日本人はがんにかかりやすいと恐れる必要はありません。日本は世界屈指の長寿国であり、がんは高齢になるほど確率が高まる背景があるからです。

 しかも、がん治療は10年前とは大違いと言えるほどすごいスピードで進化しています。血液がんも固形がんも、5年生存率などの治療成績が年々改善されています。

 とくに薬の進化は目を見張るものがあり、免疫のがん細胞への攻撃ブレーキを外す「免疫チェックポイント阻害薬」や、がん細胞特有の分子を狙い撃ちする「分子標的薬」、患者のT細胞に遺伝子改変を加え、がん細胞を攻撃する能力を高めて体内に戻す「CAR-T(カーティー)細胞療法」などの新しい治療方法が続々と登場しています。

 これらの新しい治療法は、特有の副作用はあるものの、従来の化学療法で起こるような吐き気や脱毛など患者のQOLを大きく損なう副作用が少ないといわれています。

 また、副作用を軽減するための薬も次々に開発されてきています。副作用に速やかに対処するためにも抗がん剤の服薬期間中は、患者はどのような体の変化があったのか、目に見えない部分も含め医療者にしっかり伝えることが大切です。

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