<8>談志師匠の墓前に報告した時「いいんじゃないか」と言ってくれたような気がしたんです

公開日: 更新日:

 まず、立川流の代表である土橋亭里う馬に脱会を申し出た。そして後日、理事会で了承される。

「形は円満退会でしたが、腹の中では『裏切り者』と怒っていた人もいたでしょうね。ただ、師匠の墓前に、『芸協に移ります』と報告した時、『いいんじゃないか』と言ってくれたような気がしたんです」

 私もそう思う。寄席を愛した談志が、談幸が寄席に出られることを喜ばないわけはない。

「芸協の理事会で認められ、2015年1月1日付で正式入会しましたが、問題は弟子の吉幸と幸之進の処遇です。どちらも二つ目で、特に吉幸はこの年、立川流での真打ち昇進が決まってました。でも、芸協では新参者ですから」

 序列を重んじる業界なので、これは難問だ。

「田澤さんが根回ししてくれた結果、吉幸は1年、幸之進は2年、前座をやり直すことになりました。それで誰からも文句が出ないと。2人に因果を含めましたよ。『これから2度目の青春が始まると思って辛抱してくれ。君たちは転校生みたいなものなんだから、新しい友達と親しくなるための必要な期間だ』と」

最新の芸能記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    ドジャース「佐々木朗希放出」に現実味…2年連続サイ・ヤング賞左腕スクーバル獲得のトレード要員へ

  2. 2

    国分太一問題で日テレの「城島&松岡に謝罪」に関係者が抱いた“違和感”

  3. 3

    ギャラから解析する“TOKIOの絆” 国分太一コンプラ違反疑惑に松岡昌宏も城島茂も「共闘」

  4. 4

    片山さつき財務相の居直り開催を逆手に…高市首相「大臣規範」見直しで“パーティー解禁”の支離滅裂

  5. 5

    ドジャース佐々木朗希の心の瑕疵…大谷翔平が警鐘「安全に、安全にいってたら伸びるものも伸びない」

  1. 6

    小林薫&玉置浩二による唯一無二のハーモニー

  2. 7

    森田望智は苦節15年の苦労人 “ワキ毛の女王”経てブレーク…アラサーで「朝ドラ女優」抜擢のワケ

  3. 8

    臨時国会きょう閉会…維新「改革のセンターピン」定数削減頓挫、連立の“絶対条件”総崩れで手柄ゼロ

  4. 9

    阪神・佐藤輝明をドジャースが「囲い込み」か…山本由伸や朗希と関係深い広告代理店の影も見え隠れ

  5. 10

    阪神・才木浩人が今オフメジャー行きに球団「NO」で…佐藤輝明の来オフ米挑戦に大きな暗雲