著者のコラム一覧
三遊亭鬼丸落語家

昭和47(1972)年生まれ。長野県上田市出身。平成9年、三遊亭円歌に入門。前座名は「歌ご」。平成12年、二つ目に昇進し「きん歌」に改名。平成22年、「三遊亭鬼丸」襲名で真打ち昇進。NACK5「ゴゴモンズ」メインパーソナリティー。

三遊亭円丈師匠は寄席の未来を常に憂いていました

公開日: 更新日:

 三遊亭円丈師匠がお亡くなりになりました。76歳で亡くなったという報道をみて計算すると、私が入門したときは円丈師匠51歳だったんですね。なんかその頃からいつも疲れてた様子のイメージがあります。ずっと落語と闘ってたので疲れてたんでしょう。新作派ではない私でさえ師匠のお客さんと闘う姿勢には少なからず影響を受けました。

「カッカッカッカッ掛布さん」のCMは子供の頃見てましたがこの世界に入ってからあれが円丈師匠であることを認識したぐらい落語オンチの私。そんな私でも寄席の前座で働きながら円丈師匠の異彩を放つ高座にはくぎ付けになりました。

 高座前の師匠は客席の様子を何度も舞台袖からのぞき込み客層や雰囲気を観察します。落語がわかるお客かわからないお客かによってネタを変えるためです。そして高座から下りてくると基本不機嫌。ウケなくてもウケてても不機嫌。自分の笑いのセンスが寄席のお客さんに通じないストレスなのかお客のセンスに合わせてウケてるけどそのレベルが低いことへのストレスなのか。そして寄席の未来を常に憂いていました。20年前の寄席は年寄り中心でお客が少なく笑わないのが普通でしたから。

最新の芸能記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    高画質は必要ない? 民放各社が撤退検討と報じられた「BS4K」はなぜ失敗したのですか?

  2. 2

    「二股不倫」永野芽郁の“第3の男”か? 坂口健太郎の業界評…さらに「別の男」が出てくる可能性は

  3. 3

    気温50度の灼熱キャンプなのに「寒い」…中村武志さんは「死ぬかもしれん」と言った 

  4. 4

    U18日本代表がパナマ撃破で決勝進出!やっぱり横浜高はスゴかった

  5. 5

    坂口健太郎に永野芽郁との「過去の交際」発覚…“好感度俳優”イメージダウン避けられず

  1. 6

    大手家電量販店の創業家がトップに君臨する功罪…ビック、ノジマに続きヨドバシも下請法違反

  2. 7

    板野友美からますます遠ざかる“野球選手の良妻”イメージ…豪華自宅とセレブ妻ぶり猛烈アピール

  3. 8

    日本ハム・レイエスはどれだけ打っても「メジャー復帰絶望」のワケ

  4. 9

    広陵暴力問題の闇…名門大学の推薦取り消し相次ぎ、中井監督の母校・大商大が「落ち穂拾い」

  5. 10

    自民党総裁選の“本命”小泉進次郎氏に「不出馬説」が流れた背景