インフルエンザにかかりやすい人の特徴は? 日本の研究チームの報告
インフルエンザウイルスが流行する要因については、主に環境的な側面から研究が行われてきました。例えば、低温環境や低湿度環境、人口密度の高さ、公共交通機関や学校などの閉鎖空間、大気汚染、屋内における不十分な換気などは、インフルエンザウイルスの流行要因となります。
一方、人の行動や健康状態に関連した流行要因について、詳しいことはよく分かっていませんでした。
そのような中、インフルエンザウイルスにかかりやすい人の特徴を分析した研究論文が、サイエンティフィック・リポーツという科学誌に2025年8月21日付で掲載されました。
この研究では青森県弘前市に在住している1062人(平均52.7歳)が対象となりました。研究参加者の健康状態や生活習慣などに関する165項目のデータが収集され、インフルエンザウイルス感染症との関連性が分析されています。
その結果、インフルエンザウイルスに感染した人では、感染していない人に比べて、過去の肺炎の病歴が2.88倍、市販薬の使用経験が2.07倍、それぞれ統計学的にも有意に高く、同居している人数が多いこと、血糖値が高いことも感染リスクの増加と関連していました。一方、睡眠時間が長いことは、感染リスクの低下と関連していることも示されました。


















