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増田俊也小説家

1965年、愛知県生まれ。小説家。北海道大学中退。中日新聞社時代の2006年「シャトゥーン ヒグマの森」でこのミステリーがすごい!大賞優秀賞を受賞してデビュー。12年「木村政彦はなぜ力道山を殺さなかったのか」で大宅壮一賞と新潮ドキュメント賞をダブル受賞。3月に上梓した「警察官の心臓」(講談社)が発売中。現在、拓殖大学客員教授。

「時代に挑んだ男」加納典明(69)何者かになろうとするなら、自分との喧嘩、時代との喧嘩は必須です

公開日: 更新日:

 作家・増田俊也氏による連載。各界レジェンドの生涯を聞きながら一代記を紡ぐ口述クロニクル。第1弾は写真家の加納典明氏です。

  ◇  ◇  ◇

増田「では、前回が、中年に向けてだったんで、若者に向けての激励をお願いできますか」

加納「俺の背骨というか中心にあるのは『今まで自分とどれだけ喧嘩してきたか』ということなんですね。だから自己へのチャレンジ、セルフチャレンジというんですか。そういうものの量と密度というんですか、それが果たして自分が思ってたようにやったのかなという反省があります」

増田「典明さんでもあるんですか?」

加納「ありますね。『どっかで何か残してしまった』っていう感覚は誰でもあるでしょうけど、俺の場合は表現者だからもっと強烈なものです。自分が今まで自分に挑戦しなかった、結果を出さなかったということに対する悔恨がやっぱりありますね」

増田「そういったものを残さないように若者には思いきり生きてほしいと」

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