【日本人ファースト】排外主義で選挙を戦えてしまう空気
2025年は、デモや選挙で陰謀論者たちの排外主義化が顕著になった年だった。昨年から起きていた現象だが、マスコミが盛んに取り上げ、一般の人々の目に触れるようになったのは7月の参院選から。きっかけは、参政党だ。
もともと参政党は、反・新型コロナワクチンや陰謀論、スピリチュアルな主張などで支持者を増やしてきた。ところが、参院選では「日本人ファースト」を前面に出し、反ワクチン言説や露骨な陰謀論は鳴りを潜めた。
「日本人ファースト」は、外国人差別や排外主義だと批判され、参政党の街宣には抗議の「カウンター」が押しかけるようになっていった。大手マスコミも「外国人が優遇されている」かのようなデマを語る候補者らの発言を批判的に取り上げたり、ファクトチェックをするようになった。
それでも参政党は、14議席を獲得。非改選1議席と合わせて参院で15議席の勢力となる大躍進だ。予算を伴わない法案であれば単独提出できる。
参院選中、神谷宗幣代表は「日本人ファースト」を「選挙のキャッチコピーだから、選挙の間だけ」としていた。しかし選挙後、党内でしれっと「日本人ファーストプロジェクト」を始動。結局、排外主義路線を続けている。


















